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パラレル物
Reiny Anniversary(7)
「なぁ……新一、手術受けるか?リスクはあるけど、おまえ自身が男やて思うんやったら、その方がええんちゃう?」

驚いて新一は平次を見つめた。

「……いいのか?男のオレで……それはそれで大変だぜ?」
「せやかて、おまえは男なんやろ?」
「うん。でも……こんなオレでもおまえは良いのか?色々覚悟が要るし、第一、男抱けるのか?」

平次は微笑んだ。
「オレは、おまえに惚れた時から、男の場合も覚悟しとったで?確かに、あんまりムキムキなんはごめんやけどな」
おどけたみたいに付け足した後半の台詞に、新一は泣き笑いをした。

そうして平次は息を吐いた。

「……おまえ、女体になってから、ホンマには笑ってへんやろ?シンドイの、無理矢理隠しとる……そんなん嫌やねん。おまえを幸せにしたりたいねん」

「平次……」
そんな処まで見抜かれていたのかと、新一は感動した。
思わず新一は平次に抱きついた。


「……ごめん……ありがとう……オレ、躰も男になりたい……」


どっちにしても不完全体になってしまうけれど。
それならいっそ、自分に正直でありたい。


男の新一にとって、生理というのはかなりキツいらしく、毎回2日位、しんどそうに寝込んでしまった。
しかもかなり精神的にクるらしく、しばしば彼は発作的に、シーツを力任せに引き千切った。

面倒な手続きを終えて、ホルモン投与を受け始めると、2ヶ月程で、生理は止まった。
乳房を切除した段階で、大分気分は楽になったらしく、新一に少し笑顔が戻ってきた。

少しずつ段階を踏まなければいけない事だったので、新一は少しずつ変化していった。

自分でもトレーニングを重ね、筋肉も適度に付けていく。
やがて声変わりの様な症状が表れて、少し低くなったそれは心地好いハニーボイスで、平次はそれはそれで鳴かせたくなる声だなと、内心にんまりした。


数年を経て、3度に渡る手術を終えた新一は、その後2週間入院をして、長かった性別適合手術を全て終わしたのだった。



新一はバスルームで自分の裸体を鏡で見つめた。

余分な脂肪のない、締まった体つき。
やや小柄だけれど、筋肉の付いた男の躰に、股間にはその象徴たるペニスと睾丸が付いていた。

それは、精液こそ出せないけれど、ちゃんとセックスも立ちションも出来る、何処に出ても男に見られる躰だった。

新一はその裸体を見て、嬉しそうに微笑んだ。
取り敢えず、科学の限界まで、可能な限りの男性体。

もしも次に生まれ変わるとしたら、普通に適合している躰であります様に。
そう願ってやまない。


「おっと、すまん、入ってたんか」
汗を流す為に入ってきた平次が、新一のその姿を眺めた。
見掛けは自分と同じ、同性の躰だ。

中には作り物と詰る、心ない人間も居るかも知れないけれど、新一の表情は晴々としていた。


そうして平次は苦笑した。
想像以上だったと言うべきか。

「おまえ…どないな躰でも色っぽいな……」

やはり男の躰を抱けるのか、全く不安がない訳ではなかったのだ。
けれど新一の釀し出す色気は、天性のものだったらしい。

新一は平次のそんなセリフに真っ赤になった。
「言うても5年振りやもんなぁ……思いっきり抱くからな?」

その間、キスという名の口淫は沢山してきたが、平次の雄は、自慰の他には新一の口と手で慰められてきた。

「ん……ごめんな、随分待たせちまって」

今の新一の心配は、この躰で平次を満足させてやれるかどうかだった。
不安そうな新一に、平次はそっと彼の躰を撫でた。

「…オレ、新一がめっちゃ好きやねんか……信じてな?」

「こんな半端でごめん……でも、オレも平次が本当に好きだから」

平次は微笑んだ。
「戦ってきた躰やろ?自信持ちや?その心ごと、オレのもんになってや」
「平次……」

好きで好きで堪らない、という心を込めて、二人は口づけを交した。

「…先に上がってるな?」
照れた様に頬を染める新一がバスルームを出ていくのを見送って、平次はシャワーを浴びた。

これで彼は新一の躰の変化を3通り見てきた事になる。
新一と出逢うまでは、男を抱くという選択肢はなかったのだけれど。

案外自分の許容範囲は広かったんだなと、平次は我ながら感心した。



そうして女性体とは打って変わった堅い、張りのある躰を抱いた平次は、奇妙な感慨を覚えた。
けれども自分の施す愛撫に感応して喘ぐ彼は、やはり今までの新一だった。

「んぅっ……ああっ……平…次ィ……」

全身を確かめられて、新一の表情が快楽に染まり、ひっきりなしに鳴かされていた。

「……寧ろ低くなったおまえの声……めっちゃええなv堪らんわ」

新一の男根をやんわりと擦ってやると、彼の肢体がビクビクと震えた。
「ふあぁ……あぅ……」

平次は新一の躰をうつ伏せて、肉棒を弄りながら、背中に口づけていった。
「あっ……あ…v」

新一の腰を上げさせて、背中からずっと割れ目を舌で舐めねぶっていくと、彼の躰がヒクヒクと反応した。
指で割れ目を広げ、窄まりを掘る様に、放射状に刺激してやる。

「はあっ……へ……じ……」
恥ずかしそうに枕に顔を埋めて、新一はその刺激に耐えた。

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あきゅろす。
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