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平新小話集
HOME(ラスト)
隅々まで綺麗に躰を洗い流すと、小さく洗濯機の音が聞こえた。
それから平次が浴室に入ってきて、彼も躰を洗う。

平次の整って締まったブロンズの裸体を眺めて新一は言った。

「……一回で満足したのか?」
2回出している自分はそれで良かったのだが、普段の彼からして、思わず訊いてしまった。

平次は苦笑して答えた。
「あほ、オレはちゃんと一回ごとに満足してんで?ただ、その後またおまえに煽られるんやもん」

「オレの所為かよ?」
心外な口調で新一が返すと、平次は続けた。

「そんだけおまえが魅力的やっちゅーコトや」
「……あーそー……」
呆れた様に応じながら、新一は頬を染めた。

「今かて濡れ髪が色っぽいで?」
「バーロ……ん……」

口づけられて、それを受け止める。
堪能して唇を離すと、何か言いたげに見つめてくる新一の瞳に平次は目を細めた。

「…そないなトコも……おまえは無意識なんやもんな?」

そうしてまた深く口づけると、新一は縋るみたいに平次を抱いた。

長い口づけの後、唇と舌に銀糸が引いて切れた。


「……ったく……結局おまえが野獣なんだろ…」

うっとりと酔った表情で、お互い様な文句を言う。
平次は新一の躰を撫でながら、耳元で艶っぽく囁いた。

「ええけどな……もっかい付き合うてや」

「…あっ……んぅ////」

すっかり欲情した平次に本格的に愛撫され、新一は思わず甘い喘ぎを漏らした。

訊くんじゃなかったと後悔してはみるものの、逃げる気もない自分は、何処かに期待もあったのかどうか……

そんな思いも唯一の伴侶から受ける快楽で、何処かに飛んでいってしまった。




───────THE END

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あきゅろす。
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