お題小説
ぱさっ(ラスト)
両の乳房を押し付けて、平次を躰で拘束するみたいな体勢で、志保は手錠の鍵を外した。
問い正すより先に、平次は志保の背中に腕を回して口づけて、舌を絡めた。
「…ふ……んん…ぅ…」
淫らな水音を立ててようやっと離れた唇が、欲情を乗せて囁いた。
「随分煽ってくれたな…」
平次は志保を抱き抱えたままベッドに押し倒し、両脚を抱え上げて一気に膣内に猛った肉棒を突っ込んだ。
「あぁ…っ」
充分濡れていた中は抵抗なく平次を迎え入れ、纏わり付いて締め付けた。
ぎゅっとしがみ付いて、はにかむ様に頬を染めている志保が可愛くて、あまり素直じゃない彼女の行動の意味が、漸く解った気がした。
もう一度深く口づけて、腰を動かし始めた。
「…あ…っ…あぅ……あんっ」
快楽に蕩けた志保の表情に微笑んで、膣奥まで打ち込みながら揺さぶった。
「あっ、あん、はぁん…っ……あぁ…」
ジュプッ、グチュッ、ぬぷぷっ……
淫猥な音を立てながら平次の男根を飲み込んで、溢れ出てくる淫液で彼のそれがトロトロになっていた。
あられもなく脚を広げられ、男として遜色のない大きくて太い猛りが膣内を広げて蹂躙する。
愛しい男が自分だけを見て、自分に夢中になって貪っているのが嬉しかった。
「……あぁ……もっと………」
快楽に喘ぎながらも志保が微笑む。
応える様に激しさを増した揺さぶりに、大きな乳房も揺らめいた。
ジュプン、ヌチュッ…ぐちゅぐちゅ…っ、
肉のぶつかる音に混じる淫猥な音。
獣みたいな二人の吐息が交差する。
そんな中で、感じまくって涙を流す志保は、淫靡で綺麗だった。
「………めっちゃ綺麗や……」
溜め息の様に呟いた平次の声も、聞こえていたのかいないのか、中の最も感じる所をガンガンに擦られて、意識が飛びそうだった。
「…はぁ…っ……ふぁぁぁ……」
「………く…っ……」
膣内の強い収縮に、平次の男根が中で弾けた。
熱い平次の精液を一杯に受け留めて、志保の躰が痙攣した。
平次に抱きしめられながら、志保の躰と心が余韻で震える。
平次は志保の髪を撫でて、額から瞼、頬、そして唇にキスを落とした。
ゆっくりと志保の膣内から自分自身を引き抜いて、耳元で甘く囁く。
「…オレ…志保がめっちゃ好きやねんか…信じてな？」
「…………」
平次が多くを言わない事で、志保はこの鋭い男にはバレてしまったなと思った。
何だか悔しい気もするけれど、志保は言葉の代わりに背中に回した手で彼のシャツを握った。
平次は股間をはだけただけで、志保は全裸で。
それに気付いて平次が言った。
「シャツ…脱がしてや？もっかい始めからしよ？」
志保は真っ赤になったけれど、黙って平次のシャツの釦を外していく。
引き締まった色黒の上半身が曝け出され、自分でデニムを下着ごと脱いでしまうと、改めて素肌で志保の柔らかい躰を抱きしめた。
志保の手を握り締めて、彼女を組み敷いたまま、口づけから始める。
夜はこれから。
部屋は濃密な空気で包まれていった。
───────THE END
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