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お題小説
ねっとり(ラスト)
後日、新一は瓶に入っていた媚薬の検査を依頼した隣の美人博士に呼ばれた。
志保は珈琲を出してから、真剣に対峙した。

「大事な事だから正直に話して頂戴。薬が切れてから、服部君としたかしら?」
新一は真っ赤になったが、真剣な志保の表情を見れば誤魔化せない。

「……した……けど……何で?」

「薬がなくても充分に満足した?」
志保は『充分』という所を強調して訊いた。
「なっ……」

耳まで真っ赤にして口をぱくぱくさせたが、新一は覚悟を決めて頷いた。
「本当ね?」
「…ってか、アイツじゃなきゃ駄目だ」
「そう…ならいいわ。この瓶の中身ね、何度も使うと中毒になるの。普通のセックスじゃ満足出来なくなって、薬に頼る様になるわ。なくても充分なのね?」
新一は強く頷いた。

「じゃあコレは厳重に保管しておくから、もし犯罪を立証する為に必要な時だけ言ってきて」
新一は、もう頷くしかなかった。


帰ってから平次に薬の事だけ伝えた。

「もうちゃんと薬抜けてるやんな?」
心配して訊いてくる平次に新一は頷いた。

「血液検査して貰ってて…大丈夫だったぜ」
「良かったなー……ホンマに、おまえは他人からも魅力的やねんから、気ィ付けなあかんで?」
「ばーろ…オメーは目ぇ腐ってる」
「アホ言うなや、この西の名探偵に向かって」

大阪人の突っ込みは早い。
新一はくっくと笑った。
モテるのは平次も同じだというのに、お互い自分の事には鈍感だ。

「言うてもおまえは充分感度ええし。変なもん要らんわ」
「バーロッッ!」
照れて蹴り出す新一を予想して避けると、平次は面白そうに言った。

「ほんなら、立証しようやないか、名探偵らしくな?」
「はぁ?」

そのまま新一を押し倒し、暴れる彼を押さえ付けて、唇でその気にさせていく。

「んん…っ……ふ……ァ……」
「因みに……無理に抑えたら、ペナルティーで時間延長な?」
「何だよそれっ……狡…っ……あ…ふぅ……」

新一の両手をソファーに縫い留めて、抵抗が完全になくなるまで唇と舌で薄いTシャツの上から愛撫していく。

水気で躰のラインを浮彫りにして、益々煽られた平次に翻弄されて、所詮好き合ってる者同士、深く貪り合ったのは言うまでもない。




───────THE END

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あきゅろす。
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