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お題小説
お題6.とくとく
正月は恒例で、元日の夜から大阪に居る。
静華の手料理をご馳走になり、食後のお茶ならぬ日本酒を平次が持ち出してきた。
「正月やし、これでいこうやv」
目の前に二合升が置かれ、新一は苦笑した。
「親父も呑むやんな?」
「おう」

そんな訳で和服を着た男三人、酒盛になってしまった。
トクトクと心地好い音がして升に注がれた、辛口で飲み口の良い日本酒を、殆ど肴もなしに呑む。
旨い酒を気持ち良く呑んで、話しては笑った。


「新一、そろそろやろ?」
「ん?……あー、そーか……」
宮野に深酒は止められている。
「ほな、部屋に戻るし…親父、おやすみ」
新一を促して平次は立ち上がった。
行きしなに静華にも挨拶をして部屋に戻った。


「はー、気持ちいー……」
新一が着物姿のままベッドに寝転がる。
それを見て平次が笑った。
「着物脱いだ方が楽なんちゃう?」

「………着物は自分で脱ぐなって言ったのは何処の誰だよ」
何度もそう言っては好き放題したくせに。
視線だけを平次に向けて文句を返す新一に、平次は照れた様に笑う。
「そやったな……」

ベッドに手をついて新一の隣に腰掛けて、酔ってほんのり色付いた頬を見つめる。
普段なら両親が居るだろうとか文句の1つも出る処なのに、酒で理性が薄れているのか、唇が誘うみたいにふんわり開いた。
その唇を指でなぞると、新一はそれを口に銜えた。
舌を出して、ゆっくりと舐め回す。
「新一……」

とろりと唾液を絡ませて、舌を離して新一が呟いた。
「…酒の匂いがする……」
それに応えて平次が顔を近付けた。
「もっと味わうか?」

唇を合わせて舌を絡ませ合う。
平次は新一の背中に腕を回してじっくりと味わった。

うっとりとした表情になる新一に平次は気を良くして、羽織を脱いで、新一のそれも脱がせてしまった。

しどけなく寝転んで平次を見つめる新一は、かなり扇情的だ。
襟を強引にはだけさすと、酒でうっすらと桜色に染まっている肩が益々色っぽい。
その肩を吸い上げて、紅い花を咲かす。
首筋を舌で辿り、胸から腰まで愛撫しながら、時々所有の痕を散らしていった。
「…ん……ぁ……」
甘い吐息が平次の耳をくすぐる。

裾から分け入って手を太股に滑らせた。
「……こない色っぽなって……オレだけのもんやで?」
「ば……ろ……今更………んん…っ…」
色っぽいと言われても嬉しさは微妙だが、それで平次が自分に夢中になるのなら、悪くはないかと思う。

胸の突起を吸われて、下着を着けてない腰回りを摩られた。
「んぁっ……ふ……」

付け根周りの柔らかい部分を擦りながら勃った乳首を色鮮やかになるまで舌で嬲っていると、下半身の布地が見る見る持ち上がっていく。
新一は両腕を平次の腰に回して帯の結びを解いた。

それを受けて平次が自分の帯をシュルシュルと抜いてしまうと、袷が開いて締まった色黒の肌が割って見えた。
自分に欲情して形を変えている男根に、新一が手で触れて玉から肉棒から弄り回すと、平次が甘い吐息を漏らした。
それが嬉しくて、更に摩り出す。
「新一…っ…」
平次も新一の裾をはだけて彼のものを揉み摩り始めた。
「はぁ…っ……んぅ……はぅ……」

そうしてから平次が新一に深く口づけると、彼は平次の項をぎゅっと抱きしめて、舌を絡ませ合った。
新一の口内を貪りながら、彼の脚を大きく広げて腰を密着させて、蠢く様に中心を擦り合う。

唾液がトロリと流れ、激しくなる腰の動きを受け入れながら、新一は平次にしがみ付いた。

平次はベッドに肘をついて性器同士を擦り合わせ、そのまま一気に追い上げた。
「あ!あ!……んんっ……」
昇り詰める寸前で唇を塞がれて声が吸い込まれ、口づけを交しながらお互いの熱を吐き出した。

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