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セイントブレイド

 今度はしっかりと、図鑑で調べてからモンスターを撃破しよう。

「えーっと、よし、こいつなんか弱そうだな」

 モンスターNo197、ネッチョリ。
 雨の日に多出する。
 ゴミや汚水が混ざりに混ざって意思を得たモンスター。臭い。

「凄く汚い名前だが、まあ経験値120はおいしい」

 と、その時、ネッチョリが現れた。
 嫌にタイミングがいい。

「がんばれー、エクスカリバー」

 標的を確認した僕は目を疑った。

「そうかそうか、このスケールのネッチョリか」

 全長約10メートルの動くヘドロを前にしたせいか、高確率でチビりそうだ。
 ある意味ドラゴンより怖いのだが。

「ふっ、だがしかし、いつまでも逃げてるわけにゃいかねーんだよ。レベル1のままじゃあ、女の子にモテねーからなあっ!」

 僕は「真の英雄なら絶対に言わないことその1」を叫びながら、ネッチョリに斬りかかった。

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