ヘタレと暴君
えーっと…誰だったかな。なんかすんげーあちゃちゃちゃーな可哀想なやつだってことだけは覚えてるんだけど!!
……
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………………
(…たしかコイツメインキャラだったよな…"ぐっちゃん"って誰だっけ…かな)
やあぐっちゃん、なんて友が言ったのを聞いて、俺が声を上げてから妙な沈黙が経っていた。
その男…"ぐっちゃん"は誰だコイツみたいな感じの目で俺を見ている。
「あ、あの…暴君。このガk…少年は誰ですか?」
「お前今完全にガキって言おうとしただろ」
んだとコノヤロー。ちょっとカチンときたぜ俺。
「コノヤロー、俺より20cmくらい背が高いからって威張ってんじゃねえぞコノヤロー!どんなに背が低かろうが童顔だろうがなぁ、俺は毎日を、そして確かに、どんなに辛いことがあっても精一杯生きてんだよ!!」
「いや知らねえよ」
ちくしょー。自分で言っててちょっと涙が出てきたじゃねえかコノヤロー。
そんな中、蚊帳の外にいた友が呆れたようにため息をついた。
「ぐっちゃん、この子はねー…あー…なんかめんどくさっ。ほら所在、自分で自己紹介して」
めんどくさいって…ひどくね?
まあ、いいか。と俺は顔を上げ、ぐっちゃんを見上げた。
「おう。俺の名前はアイズ・マルメシア。ちょっとお茶目な少年さ。よろしくn「誰だよ君。かすりもしてないじゃん」
友はわざわざ俺の頭をベシッと叩いた。
ぐっちゃんは、なにがなんだかわからないと言った様子で友と俺を見ている。
「まあ、ということで「何がということでなの?」
「うるさい玖渚」「黙れ所在」「すみませんでした。まあ、とにかく、俺の名前は夏王 所在。訳あって友んちに居候しているんだ。ま、よろしくな!」
俺は、にへーっと笑って手を差し出す。
そんな俺の笑顔に戸惑いながらも、男は手を差し出した。
「式岸軋騎だ…。≪仲間≫のメンバーで、暴君にはお世話になっている」
「おうっ…ってあ?」
式岸軋騎?あ、そういえばコイツ人間シリーズで見たことあるっつうか俺最近人間ノックと人間人間読んだから式岸軋騎の容姿まではっきりと記憶してなかったっていうかえ?ちょ、待てィ。ていうことはコイツが――…!!
「お前、もしかして戯言シリーズの中で一番可哀想なヘタレ中のヘタレ、キングオブヘタレーーーッ!?」
「だっ…!!誰がキングオブ☆ヘタレだーーーーッ!!」
みるみるうちに、式岸軋騎=零崎軋識=ヘタレという方程式を思い出した俺はズビシーッ!!と人差し指でぐっちゃん、もとい軋騎を指差した。
指された軋騎は、顔を真っ赤にして激怒している。
…ってか、えっ!ちょ!!マジで?
驚きに興奮気味の俺と違い、怒りにわなわなと身体震わせているぐっちゃんは、
(暴君…暴君なら俺のことをわかってくれているっ!!)
そんな意味合いを込めてだろうか、きっ!と暴君に視線を送った。
いろんな意味で希望をのせて。
しかし。
「アハハハハハハハハッ!!ヘタレだってヘタレだってヘタレだってー!!」
(暴君ーーーー!!!!)
そんな希望は脆く一瞬で崩れ去った。
もうなんかガクッと肩をうなだらせている。
この勢いだったらorzをやってもおかしくない。
「きっしー…ドンマイ☆なんだね!」
ちょっときっしーがかわいそうになった俺は、グッと親指をつきだして、こう言っておいた。
「も、もとはと言えばお前がッ!!!!」
俺に掴みかかろうとするきっしーを、友がまあまあ、と言って止めた。
危ない危ない。別に喧嘩は苦手じゃねえ。というか好きなほうだが、きっしーと戦うのは俺には無理無理。
それに、実際はきっしーは、殺人鬼でもあるのだから。
「戯言はここらへんにして、そろそろぐっちゃんには仕事をしてもらわないと…ね」
一瞬、空気がピリッと乾燥した気がした。
きっしーも、怒りを露にしていたのをなんとか押さえつけたようで、友に恭しく、まるで執事のように身体を向けた。
「暴君…―、なんなりとお申し付け下さい」
その言葉に、友はうん、と笑顔を見せ、
「ぐっちゃんにね、所在を引き取ってほしいんだ」
言った。
「「…は?」」
たぶん、この時は俺ときっしーの表情は、まるで同じだったと思う。
だってきっしー殺人鬼。
(そこんとこ、わかってんのか?友のバカは)(あ、わかってたらそんなこと言わねーか。)
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すっごい中途半端な場所で終わっちゃった…マジすんませっ!
一回ここで切らないと次の話は長くなりそうなので…次の話はすぐ更新します!!
少々お待ちを!
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