[携帯モード] [URL送信]

刀剣男士と私の本丸事情
縁側で大倶利伽羅と



「何ですか、急に呼び出したりして」

「え?受け答えが既に違う?」

「花丸の長谷部より俺は硬い?それにサドっぽい、ですか」

「さて、どこのへしきりの事を言っているのか分かりませんね」

「俺は俺です、ここにしか居ない」

「貴女だけの愛刀へし切長谷部、ですよ」



今朝見た夢のことを大倶利伽羅に話すと、面倒くさそうな顔で返答してくれた。

「概ね合っているんじゃないか」

話す相手を間違えているのは重々承知していたが、まさか肯定されるとは。

『合ってる?うちの長谷部だよ?』

「あそこだな」

すっと指差した先は花壇だ。

『いた』

鼻歌を歌いながらチューリップと楽しそうに戯れ……水をやっている。

「貴重なものなんだろ」

『え?』

長谷部が?と一瞬考え、花壇の花に思い当たる。

『ああ!チューリップね、うん。ここではかなり貴重な種類だと思うよ』

万屋で球根を買って来たのは一年前になるだろうか。

『光忠と一緒に球根抱えて帰って来たんだっけ、懐かしいな』

エディブルフラワーって何?
と私が光忠に聞いたのがきっかけだった。

「光忠が待ち遠しいと言っていたが、何のことだ?」

咲くのが待ち遠しいというのなら、もう綺麗に咲いている。

『あー、咲いた後のお楽しみってやつだね、私も待ち遠しい』

購入に乗り気だった訳を今更ながらに思い出した。

「……俺にも害が及びそうだな」

『害って!おもてなしと言って、おもてなしと……いや違うかな、創作?』

「なんだそれは」




[次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!