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野球をしましょう


例にもよって人の話を聞かないハルヒが「野球をしよう」と言い出しても、確かに違和感は全く無いさ。無いどころか「ああ、野球か」くらいまでの印象しか受けない。
もちろんあらかじめ知っていた名前はニコニコ笑っているし、きょとんと目を丸める朝比奈さんと本を見続ける長門、ニコニコ笑いっぱなしの古泉もいつもどおりだ。
野球道具一式を借りに――狩りに、か?外へ出て行ったハルヒをよそに、古泉はいけしゃあしゃあと言う。

「宇宙人捕獲作戦やUMA探索合宿旅行とかじゃなくてよかったじゃないですか。野球でしたら我々の恐れている非現実的な現象とは無関係でしょう」

まあそう考えると確かに良…くねえよ!誰か拒否してくれ!野球は嫌だと!
だがメンバーを見る限り野球に拒否する様子は見られない。唯一の頼みの綱である名前なんか、見てみろ、目ぇキラッキラさせてんじゃねえか。

「おい、名前…」

「うん?何?」

「お前、野球だぞ。いいのか?」

問いかけると、皆まで一斉に名前を見つめる。居心地が悪そうな様子も見られず、すぱっと返答。

「うん。野球好きだし。キョンは?いや?」

「俺にそれを言わせるのか」

「勿論いやだよねー」

また、嬉しそうに笑いやがる。
イエスマン古泉に視線を送れば、「僕に視線を送られても」といった困った笑顔で肩をすくめられた。



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あきゅろす。
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