ばっくるーむ
その25〜
アイス「…」
レビ『むぐむぐ…考え事？アイス。』
アイス「ん？…あぁ…ってまた店のもの食べて！」
レビ『残って捨てちゃうよりは良いでしょが。』
アイス「全く…」
レビ『で？何考えてたのさ？恋の悩み？ジェミニと進展したいな〜。とか？』
アイス「全然違う。」
レビ『じゃあ何さ？』
アイス「ん〜？…いつの間にか、家族が増えたなぁ…って」
レビ『あぁ、ねぇ？増えたよねぇ』
アイス「最初はお前とジェミニだけだったもんなぁ…」
レビ『アイスと会って、あんたのお陰で地球で暮らせるようになって…』
アイス「いつの間にかトランのヤツが転がり込んできて…」
レビ『イオタも、なんだかんだで居ついてきてるよね。』
アイス「賑やかになったよなぁ…」
レビ『ねぇ？』
アイス「こんな暮らしが出来るなんて、昔は夢にも見なかったのにな。」
レビ『感謝しないとね…“クリーム”に。』
アイス「…だな。」
レビ『アイツが…ここに居ないってことだけが、やっぱりさみしいよね。』
アイス「アイツはいいヤツだった。…なのに、アイツだけが未来に進むことを許されなかったのが、今でも辛い…」
レビ『あんた達、いいコンビだったのにね。』
アイス「まるで軍人には向いてなかったけどな、クリームは。」
レビ『でも、アイスに“未来”を与えたのは間違いないよ。…戦う以上に立派なことをしたんだと思うよ？アイツ…』
アイス「…あぁ」
レビ『…アイツの分も、“一生”懸命生きないとね。』
アイス「…だな。」
レビ『うん。』
アイス「こんな話、ジェミニとイオタにはするなよ？ あいつらが聞いたら泣き出しそうだ。」
レビ『まぁねぇ…ま、大丈夫だと思うけどね？』
アイス「そうかぁ？」
ジェミニ「そうですよ☆」
レビ『本人、さっきからアイスの後ろにいたわけだしね。』
ジェミニ「うんうん」
アイス「…なんてこったい。」
ジェミニ「…私はもう、泣かないですよ？」
アイス「…そっか…」
ジェミニ「前向きに考えて行こうって、ようやく思えるようになったんですから☆」
アイス「そら、良かったよ」
ジェミニ「はい☆」
レビ『ともかく、アイツが与えてくれた今を幸せにしてこうよ、レビ達が』
アイス「だな。」
ジェミニ「ですねっ☆」
イオタ『…三人とも、夕飯が出来ました。』
アイス「！？おおぅ？イオタ？い、いつの間に」
イオタ『…？…今ほどにですが？』
ジェミニ「あはは…私も少しビックリしちゃいました(照) いきなりの登場って、結構驚くものなんですね？」
イオタ『…？何の話だ？』
レビ『なんでもないよ。んで？今日のメニューは？』
イオタ『…それは来てのお楽しみ。』
レビ『んじゃあ、とっとと行こう☆お腹ペコペコ』
イオタ『…』
イオタ『(…シュークリーム食べてたくせに。…姉さんも、変なところで優しいんだから…)』
アイス「行くかぁ」
ジェミニ「はい☆」
レビ『さっさとね〜』
イオタ『…ありがとう』
レビ『？なに？今なにか言った？イオタ。』
イオタ『…いや、何も…』
レビ『…変なヤツ』
イオタ『(…ゴメン、クリーム……私は…ここでちゃんと幸せになるから………だから…ありがとう…クリーム、みんな…。)』
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