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『君は僕の』※甘


額と額を合わせて、
お互いの吐息が交じりあうほど近く。




「ルフィ、オレのこと好き?」
『好きだ』

「どれくらい?」
『肉くらい』
「………」

「世界で一番好き?」
『エースは世界に1人しかいないだろ?』




「じゃあ、麦わら帽子とオレどっちが大事?」
そう質問した途端、せわしなく動く目線。

「なぁ、ルフィ。どっち…?」
拗ねるような声色で問いつめる。

『…ぼ、帽子とエースは、違うだろ!』
焦って言い逃れしてる姿が可愛くて、悪戯心に火がついた。

「ふーん、オレより麦わら帽子のが大事なのか。兄ちゃんショックだなー。絶対オレと麦わら帽子が崖から落ちそうになってたら、真っ先に麦わら帽子助けるんだろうなー。哀しいなー。寂しいなー。」

『そっ、そんなことねぇ!! エースも真っ先に助ける!!』

「じゃあ麦わら帽子なくなってもいいんだ?」

『帽子もエースも助ける!!』

「どっちかしか駄目なんだよ。あーあー。やっぱルフィの一番は麦わら帽子かー。兄ちゃんもルフィ以外に大事なモノでも見付けて浮気でもしようかなー。」



冗談でそう呟いた途端、ルフィの瞳が寂しそうに揺れた。



『ダメだ! エースはオレんだ!』
台詞は強がっていても、目は潤んでて。

(あぁ、反則…)

「なに、泣いてんだよ」
あんまりに可愛いから虐め過ぎたと、ちょっと反省。

『エースのこと一番、好きなのに、変な質問ばっかりしてくるし、浮気するとか言うし、エースなんかやっぱ嫌いだ!』


強がって泣いてる姿も凄く、可愛い。
「ごめん、ルフィが可愛いから意地悪しちった。…ごめんな?嫌いだなんて言うなよ。オレにはルフィしかいないよ、オレの全部、ルフィのもんだよ」


目からぽろぽろ零れてる涙を、舌で掬う
「ルフィの全部も、涙だってオレのものなんだから、オレの前以外で泣くなよ?」




涙で滲んだ瞳を、みつめて
「ルフィ、愛してる」




恥ずかしそうに、睫毛を伏せながら
『お、おれもエースのこと、愛してる』




全部全部
僕は君の
君は僕の。






end



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