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『滴 A-said』※R-18!!! ※暗


ガチャン。

真夜中に、無機質な鉄の音が響く。




「ただいまー」
もう寝てるかとも思ったが、毎日の習慣でついつい声をかけてしまった。

「おー!エースおかえりー!今、風呂でた!」
髪を乱暴にがしがしと拭きながら、ルフィがドアからひょいっと顔出してきて、太陽のような笑顔でニカッと笑った。

(あぁ…この笑顔はヤバい。)

「なんだお前、今頃風呂入ったのか?もう0時回ってるぞ、明日も学校だろ?」
問いかけながらも、ルフィの濡れた綺麗な髪から、目が離せない。
「一人だったから、いっぱいゲームしちった! エースは飲み会楽しかったのか?」
ルフィに言われて、自分がついさっきまでアルコールを摂取していたことを思い出す。
「あぁ、まぁそれなりにな…!」

(だから、いつもより…。)

アルコールのせいだ、と自分に言い聞かす。
もっとも、元からアルコールというものに強いオレはそんなに酔っているわけではなかったが。

「いつもエースばっかり、酒飲んで来てずりーよな!オレだって飲みてーのに!」
拗ねた子供のように口を尖らせながら、ぶつぶつと文句を言うルフィ。
「ルフィはまだまだガキだろ、オレは大人だからいいんだよ。」
普段以上にルフィを歪んだフィルターを通してみてしまう、卑しい自分を打ち消すように、つぶやく。

「…オレだって、エースと酒飲んだりしたい。いつだって、一緒にいたいのに…!」
さっきの子供のような表情から一変して、切ない、大人びた表情をしたルフィと、視線がぶつかる。


(あ、髪から滴が垂れる。)


気付いたら、手が髪に触れてた。

触れた瞬間、ビリっと電流が走った気がした。
きっと、気のせいだけど。

でも、オレの手が触れた瞬間驚いた表情をした後。
顔を赤く染めたルフィは気のせいじゃ、ない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ずっと、ずっと、愛してた。
兄弟以上の感情で。


こんな感情を持ったまま一生側に居続けるなんて、出来ない。
だけど、離れることを考えるだけで心も身体も、バラバラに砕け散ってしまいそうになる。


いつから歪んだ醜い感情でルフィをみてしまうようになったかなんて、 覚えてないけど。
ルフィに出逢えて、モノクロで何の魅力もなかった世界が、色づきはじめて。
こんなに世界って美しくって素晴らしかったのか、と涙が出た。

オレにとっての世界はルフィが全てで。


ルフィの全てが愛しい。
ルフィの全てが欲しい。


血の繋がりがなくたって、自分の世界を変えてくれた、生きる意味を与えてくれた、ルフィのことを本当の兄のように守ってやろうと誓った。

…あの誓いに嘘はなかったけど、オレの本能はルフィを求めて止まない。
血も骨も肉も、全部全部、混ざりあって。
一つになってしまいたかった。



距離なんて1mmだって、いらない。


ルフィと一つになれたなら、こんな自分でも世界に存在していいんだと、きっと思える。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


したたり落ちた水滴が元に戻らないのと同じように、一度外れてしまった理性の箍も元には戻らない。

気がついたら、押し倒していた。
ガタン、と鈍い音がする。


「うわ!ちょ、エース、なに…」
驚いた声で、そうつぶやくルフィ。
不安げな瞳が、ゆらゆら揺れている。
そんな瞳で見つめられても、増々煽られるだけなのに。

自分よりも、細く頼りない身体をあっさりと組み敷いて、ぴんく色の綺麗な唇に噛み付く。
(ずっとずっと、触れたいと夢にまでみてたのに、叶う時は一瞬なんだな)
そんな事をぼんやり頭の隅で、思っていた。

何度も角度を変えながら、深く深く、口づける。
お互いの唾液が混ざりあって、舌が絡み合う。
戸惑いながらも、必死に息をしようとしてる姿がたまらなくって。
増々、激しくキスを貪る。
歯列をなぞって。
逃げる舌を追いかけて、絡ませて。

唇を離すと、銀色の糸が名残惜しそうに二人を繋いでいた。

目を潤ませて、はぁはぁと息を荒くしているルフィ。

Tシャツの下から手を差し込んで、綺麗な白い肌に触れる。
それだけで可愛くぴくんと反応する。

「エースっ…!酔ってるのか?!」
怯えたような、驚いたような声。
自分を拘束している手から逃れようと、必死に抵抗する。




「ルフィ、ごめん…」
(今まで、散々我慢してきたのに、もう、ダメだ。)




ーーいい兄ちゃんには戻れない。




Tシャツをめくり、胸の突起に舌を這わせる。
「んっ…、エース…なにやって…んっ」

舌でつつくと、増々主張してくるソレにちゅっと吸い付いた。
「あっ…!」
コロコロと転がすと、びくっと震える身体。
ぴんと起った突起から唇を離して、しっとりと汗ばんでいる白い肌にきつく吸い付く度、赤い花が咲いていく。


ルフィの肌に触れるたび、甘い声を聞くたび、自身が熱を持っていくのがわかる。
興奮しすぎて、クラクラする。
身体中が、甘い甘い、甘美な毒に犯されていく。

「ルフィ、ちょうかわいい、気持ちいいの?こっちは?」
片手で器用に、ズボンと下着をズルリと脱がす。

「やだやだやだ!恥ずかしい!」
真っ赤になって、瞳を潤ませ抵抗するルフィ。
「やだやだ言ってるのにルフィのここ、勃ってる」

ゆるくルフィ自身を抜いてやると、くちゅりと音がした。
「はぁっ…、えーす…っ」

擦るたび質量を増していき、水音も大きくなっていく。
先端を親指で押すと、 より一層甘い吐息を吐き出す。

「も…、むりっ…で、でちゃうっ」
切羽詰まった、切ない声。

「いいよ、イって。オレにイクとこみせて…?」
ルフィの耳を甘噛みしながら呟いた途端、
「っ…えーすっ…!」
手の中に白濁を吐き出した。



オレの中に、ルフィを気遣ってやる余裕なんかもう全然残っていなくって。

後ろの蕾に先ほどルフィが放った白濁を塗りつけると、ズプっと中指を射れる。
オレを拒絶するように狭い中を、ズプリズプリとゆっくりと融かしてゆく。
「ルフィの中すっげェ、熱い…。」
「はぁっ…!んっ…あ…ふぅッ」
達したあとの倦怠感からか、全く抵抗してこないルフィをいいことに、どんどん先へ先へと急いでしまう。

(そろそろ、いいか…)

がちゃがちゃと乱暴にジーパンを脱ぎ、破裂しそうな自身を押しあてる。


ズプっ。
「っ…、るふぃっ…!」
ーーあぁ。もう前みたいな太陽のような笑顔なんて一生、みれない。


ルフィの中は温かくって、気持ちよくって。
無我夢中で腰を振る。
「あっ!あんッ…、えーす…ぅ…っ!おれ、へんになっちゃうっ…、やっ!」
切ない声が、媚薬のように脳内に響く。
ルフィの中で増々質量を増す醜い自身の欲望を、奥へ奥へと突きつける。
「んっ!ソコやだっ…、えー…すっ、またでちゃ…うっ…!アッ!!」
びゅっと勢いよく白濁を吐き出して、意識を飛ばしたルフィの、中の異物を全てを絞り出すようなその締め付けに、オレ自身も果てた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ずっとずっと、一つになりたいと願ってた。


涙が、出る。


嬉しいから?
哀しいから?




自分の惨めな欲望を
いくらルフィの中に吐き出したって
一つになれるわけじゃないってことくらい。




痛いほど、わかってる。




「ルフィ、愛してる…」


意識を飛ばしたルフィに、そっと、呟いた。







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あきゅろす。
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