Short
来。(佐助×政宗)
たまには痛いのとかないものを書いてみる。
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「・・・・・降りて来い、馬鹿」
布団に寝転がっている彼が呟いた。
でもこっちだって意地がある。そんな言葉ひとつで降りて行ったりはしない。
「はぁ・・・」
小さくため息を吐かれても変わるものじゃない。
・・・大体、気配がバレただけでもご法度なのに。
「何が楽しくて毎晩毎晩そこにいるんだよ?」
毎晩?
俺様があんたを見ているのは日中もですよ。気配を完全に消してるだけで。
「・・・いい加減答えろよ・・・」
嫌ですよ。旦那にバレたら怒られちゃう。
代わりに怒られてくれるなら別だけどさ。
「・・・・・これで、もう24日目か・・・」
俺様があんたを見始めてからの期間ですか。
もうそんなになるのか・・・・・。
「・・・真田に言いつけるぞ?変質者が入り込んで困るって」
「あ、それは止めて。俺様変質者じゃないから」
云ってから慌てて口を手で塞ぐ。
喋らない筈だったのに・・・・・!!
「やっと喋ったな。云われたくなければ降りて来い」
ニヤリ、としてやったりな顔をする彼を、天井の隙間から見て頭を抱える。
あーあ、やっちゃった。流石に降りていかなきゃ駄目かな。
「はいはい・・・っと」
けれど、こっちだって顔が割れるわけにはいかない。
そっと彼の目を手で覆うと、彼が吃驚したような声を出す。
「何しやがる!?」
「特に何も?」
「特にって云うんならその手を退かせ」
「ヤだよ、そんなの」
「Why?」
「顔がバレたら逢えなくなっちゃうじゃない」
「・・・・・」
「そんな顔しなくてもまた来るよ、政宗?」
クスッと笑うと、もう来るな、と云われた。
「まぁ、いいけど。どうせ無理矢理来るつもりだしね」
「はぁ・・・?」
「愛してるよ、政宗」
そう云ってそっと口づけをした。
「な、にを・・・」
「あはー・・・顔真っ赤だよ?」
「アンタのせいだろうが・・・ッ!」
「そう?・・・じゃぁ、帰るね」
またね、と耳元に囁くと、その直後、屋根の上に移動したのだった。
(次の時には顔見せてあげるから)
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きっとまだお互いが片想い。
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