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恋は突然にのボツ
目が覚めると知らない天井が目の前に広がる。
ああ、そういえばと思い昨日の事を思い出す。

襲われてる所を助けてもらって、それから…
キス………
「…!!!!」
は、恥かしい。穴があったら入りたい。
恥ずかしさのあまりシーツに包まり、丸まる。

「おい、人のベットで丸まってんじゃねぇ」
そう言ってシーツを引き剥がされる。
ちょ、俺、素っ裸なんだけど!とか思ったけど、バスローブを着ていました。

「ボサっとしてねぇでシャワー浴びて来い!」
お風呂のある方向を指して俺を見下げて言う。
はいはい、分かりました入りましたよ。
ベットから起き上がると腰に痛みがはしる。
何で?そう思いながらフラフラしながらお風呂場へ。



腰の痛みに耐えながらシャワーを浴びて浴室から出ると、キッチリたたまれた制服と下着が置いてあった。
おお!と感激しながらそれに着替え俺様イケメン、基、会長の元へ戻る。
「あの、お風呂と着替え有難うございました。では…失礼します。」
部屋を出ようとドアを開けようとするが遮られる。

「今日一日、俺様と一緒にいろ。」
はぃぃぃぃぃぃぃ?!何でそうなるんですか。

「あの、学校も有りますんで……」
ご遠慮しますと立ち去ろうと試みるが、腕を掴まれ無駄に終わる。

「貴様は俺様と過ごすんだよなぁ?」
こ、こわい。貴方の後ろに般若見えてる!断ったら俺の命がない気がするので、首を縦に振った。



授業をサボり、会長の部屋でのんびり過ごす。サボれと言った張本人は生徒会の仕事とかなんとかで、書類を険しい目で見ている。

俺、此処にいる意味なくね?
なんでお家に返してくんないのさ〜

ムーとした表情でおしゃんていなテーブルにもたれ掛かる。



暇だー!
会長ゲームとか持ってないの?
周辺を漁ってみるがそれらしきものは見当たらない。
仕方ねぇ、音楽で許してやるよと思ってCDに手を伸ばすが、クラシックしか置いてなかった。まだ、諦めないぜ。本だ!本を読もう!と本棚に向かうが、難しい本ばかりで読む気が失せる。

ああ、マイホームが恋しいよ……

ガクッとうな垂れていたら後ろからパスッと頭をしばかれた。


「何、人の部屋漁ってるんだ。そろそろ昼だ、食堂にいくぞ。」
俺の腕を掴んでスタスタ歩いていく。
突然、歩かないで下さいよ!転けるんだって。
ズルズル引っ張られる状態で食堂に入るが、悲鳴が半端ない。ここ男子校なのに甲高い声は何処から出てんの?


「あ、あの忽那会長」
会長の前に立ってちまっこい男子がモジモジしながら、会長の名を呼ぶが当の本人は無視して歩く。

えーー可哀想じゃん!
せめて話だけでも聞いてやれよ。

そう思った俺は会長の進む方向とは反対に引っ張る。

「なんだ?」
眉間にしわ寄せてるよ。こえぇぇぇぇ

「あの子、会長に何か言いたそうなんで、話ぐらい聞いてあげても良いんじゃないかと……」
そんな顔して睨まないでぇ!調子にのってすいませんでした。謝るから許して下さい!

「チッ、おい、そこのお前用はなんだ?」
怖いから!あまりの怖さにみんな黙ってるよ。

「あ、あの、お昼を御一緒しても…宜しいでしょうか…?」
会長は「断る」と放って俺を引っ張り二階席へとそのまま向かう。
そんな冷たくしないでもさぁ〜
俺は断られた男の子に「ごめんね」と申し訳ない顔で言うと、男の子は顔を赤く染めた。

そんなに変な顔してたのかな?

「わぷっ!」
会長が急に立ち止まるのでぶつかってしまう。
うぅ…鼻打った。

「…翔、何故いる。」
目の前に誰かいるのかな?そう思ってひょこっと顔を出す。
あらーこれはこれは、会長に劣らないイケメンですことー。
なんだよ。おめぇらの周りには顔が整った奴しかおらんのかっ!けっ。

「へぇ、珍しいね。ひっ君が愁君以外の子を連れてくるなんてサ。」
ぶっ!ひっ君って俺様にひっ君ってあだ名はないだろ!

後ろで笑を堪えたのがバレたのか会長に両頬をつねられる。

「何が面白い、貴様。」
痛いよ痛い。しかも怖い。

「ごめんなひゃいぃ〜」
離して欲しくて会長の両腕を掴む。すると、パッと手が離れ優しく頭を撫でられた。頭を撫でている会長の表情は優しかった。

「わかればいい。」
キャァァァァァァァァァ
悲鳴と共に倒れて行く男たち。
どんだけ会長の笑顔には破壊力があるんだよ。そうか、これがイケメンPower。恐ろしや。




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あきゅろす。
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