生徒会会長の悩み12
生徒会長side
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俺は五十里 大雅。訳あって生徒会の会長を務めている。全ては彼奴が原因である。
真智 修介
中等部時代は容貌端麗、学年主席、家元は三大財閥の一つで親衛隊持ち。そんな奴が高等部に上がった途端、親衛隊入りを志願した。何故、こいつが志願したのかーーー
理由はただ一つ。
リアルで生のボーイズラブを拝む為だ。
俺は幼い頃から被害者だった。
三大財閥、真智コンポレーション、五十里ホールディングス、旭製菓。親達が仲が良く俺たちも自然に仲良くなった。
しかし、三人のうちの一人が腐男子に豹変し、もう一人は男女構わず食うヤリManに変化した。
腐男子の所為で教師に襲われそうになるわ、ヤリManは会うたんびにキスをせがんできやがった。俺は耐えきれず、逃げるように生徒会に入ったが、失敗。余計に腐男子のど壺にはまった。
俺の"俺様"スタイルも指示されて今現在進行形に至る。その他にも"親衛隊を虫けらのように毛嫌いしろ"やら、"風紀委員とは敵対する意識をしろ"あとは"転入生に好意を持っているフリをしろ"だの。転入生とのキスをした時もそう。
ー親衛隊隊長、高梨 千裕の目の前で転入生とキスをし、高梨 千裕に"転入生に何かしたらただじゃ済ませない"と言え。場所は食堂ー
メールで指示してくる。しかも、何処に設置したか分からない隠しカメラで監視されている為、無視はできない。いや、したら色んな手を使ってヤられる。
そう思った俺は全学年が集う食堂で、親衛隊隊長の高梨 千裕の目の前でキスをした。
そのあとの俺のテンションはだだ下がり。
翌朝も下がりっぱなしで朝早く生徒会室に向かうと、扉の前に親衛隊隊長の高梨 千裕が立っていた。
昨日の話したくねぇ。
そして一刻も早く一人になりたい。
おお、相手も嫌そうだ。そのまま帰ってください。転入生とかどうなってもいい………の…で……
背筋に悪寒がはしる。目の前にいる親衛隊隊長の高梨も、俺の後ろにいる人物を見ている。
い や な 予 感 的 中
やっぱりな。そうですよね。
次の指示を言いに来やがったか！！
弱みじゃなくて、従わなかったらどうなるか分かる？見たいな顔しやがって。
俺は親衛隊隊長の腕を引っ張り、生徒会室逃げ込んだ。
俺は直様、腐男子に苦情のメールを送った。怪しまれないようにパソコンでだ。
親衛隊の隊長は他の役員達に絡まれている。今しかないと思い、送るとすぐ返事が来た。
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ちーがチャラ男とロボ書記に絡まれてるwww
おいしーーーよぉぉぉ！
大雅は参戦しなくて良いのかい？
俺様に酔わない奴なんていないってかwww
きゃぁぁw大雅テライケメーンwww
もうすぐ副会長と転入生君来るから、演技忘れちゃイケメーンwwwなーんちゃって☆
夜も一緒だからkwskはちーまでwww
では、お昼の隣の席争いの健闘を祈る。
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な、殴てぇぇぇ！
堪えろ俺、冷静になれ。ここは生徒会室、自室じゃないんだ。
なんやかんやあってお昼。
親衛隊の隊長は腐男子を見つけるなり、速攻そちらへ向かった。
俺は指示どうり副会長と隣の席争いしている。
余りにも争いが醜かったのか、転入生が口を挟む。が年上に対しての言葉使いがなってねぇ。
蹴飛ばしてやりたい。ふと、転入生が静かになる。どうやら親衛隊隊長と副隊長は戻ってきたみたいだ。
そのあとの行動は事情により省略する。
っていうか、言ったらあの時のこと思い出すので言いたくないです。
隊長が腐男子を連れて食堂を出たしばらくしてメールが届く。
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夜、俺のお部屋に来てね☆
ヤらないか
じゃないから安心してねww
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何も言いまい。
約束通り腐男子の部屋に行くが、「チョット忘れ物しちゃった☆ちーの部屋のソファーで読書でもして待っててww」そう言って逃走。
お邪魔しますと相手が起きないように静かにソファーに向かい、目の前にある本棚を見る。
彼奴、同室者の本棚までもBLを侵食させるのかよっ！普通の本の中にBLってどうなのさ。ってか、よく許可したなお主。
BL本を避けて文庫本をとる。
本に没頭する。暫くして起きたらしい親衛隊隊長と少し話した所で、奴は現れる。
絶対狙ってるとしか言えないよな。
次の指示は一緒に俺の自室へ行けだ。
はぁ、これから一週間、休む暇がないのか。
憂鬱になりながら親衛隊隊長を抱え自室へと向かったのだった。
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