作業すること30分、ふと隣からものすごい視線を感じた為、チラリ見ると無言で此方を見ている図体のデカイ人物がいた。 「……っ!? えと、どちら様でしょうか?」 「書記……の、み、たか…はじ、め。」 お前はロボットかっ!と言いたくなるようなスローでロボットな喋り方。 んっ?今、書記って言ってたような… 「な、まえ……なに?」 俺の事を言っているんだろうか? 「生徒会長親衛隊隊長を務めます、高梨 千裕です。」 「い、がい…」 目を少し見開いて言うロボット書記さん。何が意外なんだろうか? 「かいちょ……の、しんえ…たい」 ああ、会長の親衛隊に入っているってことかな?まぁ、俺も好きでなったわけじゃないし。言われても仕方がないかもしれない。 「そんなに意外ですか?」 と聞くとコクンと頷く。 「しんえ…たい、なのに、かいちょ……に、こび、ない。なで?」 だって、別に好きじゃないし。 何でっていわれても、返答に困るなぁ。 「え、と、俺はあんまりそういうの好きではないので。」 「じゃ、なで、しんえ…たい、入った?」 そこ聞いちゃう?"真智に誘われてなんとなく"とは言えまい。ここは、それっぽい理由を述べて分かって貰おう。 懐かしげな雰囲気を出して…… 「そうですね……隊員のみんなと会長が仲良くなってくれたらなって…」 えへへと言って笑って誤魔化してみた。 「そっ、か」 どうやら上手く行ったようだ。 「ちひ、ろは…えらい、ね」 ポンと頭を撫でられる。 え?何故に頭撫でられてるの? 「あー、みーちゃんずるぅい!僕もちー君 触りたい!」 誰が触らせるかっ! 「あの、離してください。そして、仕事してください。」 それからこれ以上、俺に構うな触れるな近寄るな。 「これから一週間、俺は会長のお世話をすることになっています。なので、会長の仕事に支障をもたらすことはしないでください。」 良いですかっ!と二人に言うと素直に自分のデスクで仕事をしだした。 ≪backnext≫ |