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親衛隊隊長の苦難03




真智の発言により、只今、生徒会室で会長の雑用をこなしている。


「…………………」
「…………………」

会話もない中、ひたすらたまっていた生徒会の仕事をこなして行く。



カチカチカチカチと時計の針の音が鳴り響く。


「……………」
「……………あ、あの、お茶とか入れましょうか?」


「………ああ、頼む。」
「はい。キッチンお借りします。」

た、耐えられねぇ!
こんなのが一週間続くとかマジ死ねる。






キッチンに入ると色んな種類の茶葉が入っている瓶が棚に並べられていて、どれを使っていいのか全く分からない。っていうかお茶ってこんなに種類あるって初めて知ったよ………。アールグレイ、アッサム、ダージリン、セイロンは知ってるけど後はわかんないや。あー、俺の知ってるやつで良いかな?良いよね。よし、アッサムにしよう。


えーと、お湯が五円玉ぐらいの泡ができるまで沸騰させ、カップとポットを温めて、温めたお湯を捨てて、人数分の茶葉を入れてお湯を入れる。2分半から3分蒸らしてから、茶こしで越しながらカップに注ぐっと。


お、ピッタリ二人分。味見味見。



色味が濃く、甘味のある紅茶。アッサムは甘めの紅茶を好む人にはいい気がするな。うん、俺の好きな紅茶だ。



「お待たせしました。アッサムティーになります。」


なるべく紙とパソコンから遠い位置にカップを置く。会長はそれを無言で飲む。


「……紅茶はいれられるようだな。」

「ありがとうございます。ストレートで大丈夫だったでしょうか?」

「ああ、構わない。次からはダージリンで頼む。」

「かしこまりました。」


渋めのが好みだってさりげなくいってきやがる。


「おっは☆かいちょ〜」


腐男子以上にふざけた声で挨拶してくる主が、勢いよく扉を開け、会長に挨拶する。
つか、服装だらしなすぎるだろっ!マジでこんな奴、生徒会やってて大丈夫なのかよ。


「吉良、そのふざけた言い方と服装を直せと毎回言っているだろう。」


会長、無駄だと思うよ。多分こいつ、腐男子以上にふざけたチャラ男野郎だから。


「あっれぇ〜、何でかいちょーの親衛隊隊長がいるのぉ?」


「黙秘だ。それより、さっさと仕事しろ。矢那との約束に遅れるだろうが。」


「はいはーい。けど、やなやなは僕とも約束してるんだからねぇ!」


はぁ、何でも良いから仕事しろよ。



「ねーね、名前なんていうのぉ?」


うわっ、話しかけてくんなチャラ男。さりげなく隣にきて肩抱くなっ!つか、顔近いんだよっ!


「あの、離れてくださいませんか?」


「名前、教えてくれたら。ね?」


「わ、わかりました。生徒会長親衛隊隊長、高梨 千裕です。」


「ふぅん、僕は生徒会会計、吉良 悟。よろしくね? 」


ちゅっ


「っ!!!!!!!!!???????」
奴は肩に回していた手を顎に移動させ、俺のほっぺにけがわらしい行為をしかけてきた。


「あははー☆ちー君、可愛い。た べ ち ゃ い た い な 。」


身の危険を感じ、奴から3mほど遠のく。


「傷付くなぁ〜、ま、気が向いたら僕んとこ置いでよ。いつでも相手してあげる☆」


流石、チャラ男。やる事なす事予測不明だ。
これから奴との接触は3m以上、近づかないようにしよう。


「おい、吉良。んなことやってないで仕事しろ。」


「はぁーい。」


此方にウィンクして自分のデスクへと向かうチャラ男。どこまでも果てしなく気持ち悪い奴だ。







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