少しの静寂の後、いつものように私の目の前の窓が開けられる。
現れるのは、優しい笑顔の次兄。

ベランダにいる私と目が合わせると、笑顔のまま手招きをする。


「ハーレムは?」
「気を失ってるよ。」


いつも通りの言葉を交わし、私は双子の兄の横たわる寝台へ歩み寄る。

私などとは違う、しっかりとした筋肉の張った肢体。
汗に濡れて、白い肌が光っている。

顔を見つめる。

顰められた眉間。頬に有るのは、乾ききっていない涙の跡。

私はその跡に口づけた。


「歪んでるね、お前も。」
「ルーザー兄さんの弟だからね…」


歪んでいる。
だから、ハーレムが眩しくてしようがない。

真っ直ぐで、輝いていて。

ルーザー兄さんはそんなハーレムを汚す事を望み、私は汚れる様を傍観する事を望んだ。


「まざれば良いのに。」


兄の言葉に、私は静かに首を振る。


私はハーレムが汚れるのを望んでいる。
そんなハーレムは、私が綺麗でいる事を望んでいる。
私は綺麗でいなければならない。
そうする事で、ハーレムはより一層私に【心】を注ぐ。


「愛してるからね。」


何を、とは言わずに私はただ微笑んだ。






開け放しの窓でカーテンが揺れる。


その隙間に、お前は何を見るの?



ねぇ、ハーレム…







管理人より→ごちそうさまです!!!!!(ぇ)
ハーレムさんがっハーレムさんが………!!!!!(のたうちまわりっ)
ルーザーさま…オイラと変わってくれ……(鼻血)
嬉しすぎですwこんな素敵小説をいただけるなんて…w
蓮さま、本当にありがとうございました!!!!!




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あきゅろす。
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