「ただいまハニィ〜♪」

浮かれた声で花束を手にしたロッドが帰宅した時、玄関には異臭が流れていた。

「…ナンカあったの?」


冷や汗をかきながらキッチンへ向かい、惨状に思わず花束を落とした。

朝はキチンとキレイだったはずなのに、まるで其処だけ嵐に遭ったかのような有様。
焦げ付いた鍋や野菜のクズが散乱し、電子レンジには爆発あと。
割れた皿数枚、何故か根本から折れた包丁。


そんなキッチンの片隅で、崩れて眠るは最愛の人。

両手は手袋でもしたかのようにバンソーコーにまみれ、顔や髪はカレーだらけ。


「え?カレー??」

ガス台に目をやればパスタ鍋が置いてあり、そこからほのかに漂う香りは、とても食欲をそそるもの。

蓋を開ければ、まだ湯気の立つカレーが有った。
褐色の色から覗く具は不格好で、大きすぎ。小学生でももう少しまともに切るだろう。


でも…


「うま…」

鍋の縁に付いたカレーを指に付けて舐めれば、それはとても美味しくて。


へらっ…と表情が崩れた。



「オレの為に作ってくれたんだ☆」

嬉しくなって、眠るハーレムの唇に一つキスを落とす。
味見をしていたのだろう、唇からカレーの香りがした。


多分、この惨状は自分が片付ける事になるだろう。
でも、とても幸せだから、そんな事はどうだっていいよ。

最愛の人が目覚めたら、一緒にこのカレーを食べようか。

冷めかけた鍋に火を入れつつ、ロッドの顔は幸せに崩れたままだった…




おわり







ヒデローから蓮さまへ☆
っ………オイラのアホぅなネタ振り(むしろ妄想)をこんな素敵な小説にしてくださって………(鼻血)ありがとうございますありがとうございますっ!!!!!(土下座)
要らないと言われても新婚さんハーレムさんを捧げさせていただきます!!!!!(鼻血)

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あきゅろす。
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