「なんだよ、リキッドの奴…照れてんのか。仕方ねぇな」
どこまで自分に良いように解釈できる頭を持っているのか、手伝いを断られたにもかかわらず、土方は満足気な様子でPAPUWA HOUSEを後にした。
「うーん…どこに行きゃ良いもんかねぇ」
煙草をふかしながら、森の中を当てもなくさまよう。
ふと、妙な気配を感じた土方は、草を掻き分けて、その気配のした方に目をやった。
「ムムッ?!」
そこに居たのは近藤で、彼の手には…
「褌?!」
「うぉお、ト、トシ!!」「お…おい、それ…」
「こ、これか?」
近藤は手に持っていた褌を木の枝と枝の間に渡し掛けた。
よく見れば、端っこに小さく『土方』と名前が書かれている。
「おい、俺の褌じゃねぇかよ!」
「ま、まぁ、落ち着いて見てみろ」
近藤に言われ、怒りながらも土方は褌に目を向けた。
一枚の垂れ幕のようになった褌には、立派な墨書きで…
『二周年 御目出度う 御座居ます』
「な?」
「な?じゃねぇよオッサン!!祝いの垂れ幕になんで俺の褌なんだ!しかも墨で書いてるし!」
「布が無かったからのぅ…」
「自分の褌使えよ!」
「一枚しかないんでな。生装備なんて変態だしぃ?」
口を尖らせて言う近藤。
「まぁ、ナイスミドルなワシの褌なら、トシのよりも喜んでもらえたかもしれんが」
反省の色を見せぬ近藤に、土方の中の何かが切れた。
「…覚悟しろ、オッサン」
チキッ、と刀が鞘を飛び出す。
「アンタのより獅子舞のパンツに書いた方が喜ばれるに決まってんだろうがぁぁ!!」
土方の叫びが、森の中に木霊していった。
「…てゆーか、お祝い文なら褌に書くのもパンツに書くのも変態じゃないですか」
どこで見ていたのか知らないが、沖田の呟きは二人には届かなかった…。
         了
★管理人からコカさまへ★
いただいた日、拝見したのがちょうど昼休憩中だったんですが、爆笑させていただきましたw
嬉しいのとツッコミどころ満載なのと獅子舞さまのパンツに反応したのとで‥‥(笑)
‥‥その日のはっちゃけっぷりは、直メでのナニで語らせていただいたとおりです(笑)本当にありがとうございましたw




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