仕方ねぇ‥‥。

面倒くせぇし、気も進まねーし、つーか今日そンなモン買うなんて‥‥。
けど。だけど。

"仕方ねぇ。"よな‥‥?


―――――
そして、冒頭部分へと繋がるわけだが‥‥。


物凄く不機嫌そうな顔でチョコを買うオッサンに、店員たちの間で様々な論争が戦わされたり、他の客が引いたりしていたことはまた別の話。


「肝心のロッドはどこだ‥‥」
せっかく買ってきたんだから、意地でも完食してもらわなきゃな‥。

心当たりをあちこち捜してみるが、どこにもいない。


ふと時計に目をやると、すでに22時。
「おいおい…良い子は寝る時間だぜ……。」
小さく溜め息をついて、チョコを握りしめてレジに向かった時とは違う重さの足取りで自室へと向かう。

「………無駄かよコレ……。」
手の中には、長時間握りしめられたせいでラッピングがよれよれになったチョコ。
「………。酒の肴にもならねぇな………。」

またひとつ溜め息。

「………あン?」
向かう先から漂う甘ったるい匂い。
明らかにコレは‥‥。


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