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アダルト戦争(月組)


仲良くなる相手を若干間違えた気がする。





 AVは溜まってる男児にとって救世主的な存在や思う。

 彼女がヤらせてくれへんとか、生理やとか、会ってくれへんとか、寧ろ彼女おらんやつとかには必要不可欠な存在やん。うち前者なんやけど。彼女かわええしエロいしむちむちやし美人やし見た目ほんま文句なしなんにものごっつぅ小悪魔やねんな。今月おあずけ5回くらっとるんよ。あんなかわええ彼女を前に5回も我慢しとるんよ。ちんこ死ぬわ。

 で、むなしくティッシュ装備でテレビ向かっとるわけですよ。

 (黒髪貧乳美女モノに限るわほんま…)

 本日のおかず:『清純派淫乱美少女・愛川鈴音』

 「ん、」

 まあ普通にかわええ女優の顔を彼女の顔に脳内変換してひたすらシコる。全身じんわり汗が滲んでくると同時にテンション上昇。ええなええな貧乳パイズリとかしてみたいんやけどやったらあいつ怒るやろうしな…妄想を加えつつシコりながら先端のピアスいじっとったら横からふわっと冷(霊)気を感じて振り返る。

 「!」
 〈あーいいわぁ…鈴音ー〉
 「は、なん、キモっ」


 隣で幽霊がオナっとる!


 最近幽霊慣れてもうたさかい怖ないんやけどびびった。しかもうちの言葉なんて全く届いてへんみたいで、視線を鈴音ちゃんに向けたまんまスラックスからこんにちわしとるちんこしごいとる若い兄ちゃんの幽霊。金髪の盛り髪でスーツ着とる恐らくホストであろうイケメンやった。手首に派手にリスカの痕があってんけど(うわぁひくわぁ)

 何で俺の部屋に出んねん思いながらも、ここで何故か闘争心が疼いた。

 幽霊に負けじとちんこを扱く俺。

 幽霊も俺の闘争心に気付いたのか更に負けじと扱く。

 『こいつより先にイってたまるか』

 ヤツも同じことを思っとるに違いない。2人同時にイってまうまで持久戦が続いた末にフィニッシュ。



 「…あー出た出た」
 〈なかなかやるじゃねーか。若いな〉

 息を切らしながら幽霊が俺に話しかけてきた。肩にポンって手置かれたもんやからさりげなく払いのけた(きたねーもん)

 「自分もやるやんけ…。せやけどうちのがいっぱい出たさかいうちの勝ちやね」
 〈いや、俺のがいっぱい出たから〉
 「いや、うちやし」
 〈俺のが多いし〉
 「うち」
 〈俺〉
 「うち」
 〈俺〉
 「うち」
 〈お、〉
 「うちや言うとるやないけしばくどハゲてめーこのまま地獄送ったろか?どないする??」
 〈すみません俺の負けです〉


 WINNER 俺!


 除霊なんてうち出来へんけどね!☆!依然画面では全裸の鈴音ちゃんがバックでヤられとるけど何か精神的に満足してもうたからティッシュで手拭って屑をゴミ箱へ。幽霊はしゅんとしながら膝抱えてテレビを観とる(何やねんこいつ)

 〈お前なんて名前?愛川鈴音好きなの?気が合うね〉
 「安治。鈴音ちゃんはー…青春やな。兄ちゃんは?」
 〈俺、竹内。青春かぁ…信じてもらえねーかもだけど、鈴音は元カノなんだ〉
 「は?マジで??」
 〈可愛い顔に似合わない小悪魔っぷりにマジベタ惚れでさぁ…騙されて散々貢がされた挙げ句フラれて勢いで自殺しちゃった〉

 悲しげな表情を見る限りどうやら事実らしい。ぱっくりいっとる手首を握りながら鈴音ちゃんを見つめて〈それでも憎めねえんだよね〜〉と一言。……なんとも情けあらへん。ヘタレめ。竹内さんよりも鈴音ちゃんがとんだ女だったっちゅーことにうちはショックやった。小悪魔どころか悪魔やな。ああさらば俺の青春よ…せやけど鈴音ちゃんかわええ(彼女の次の次の次くらいに)そういやうちのも小悪魔やんなぁ。

 俺の前で他の男と平気でいちゃつきよるし、俺様やし、寸止めとか普通にしよるし、オナらすつもりが逆にオナらされるし、平気で人ば幽霊の囮にさせよるし、上目遣いでひどい要求してきよるし………あれ?


 なんやろ、何か目から汁が…。


 「……うちの彼女もむっちゃ小悪魔ですよ」
 〈マジで?〉


 こうしてうちと竹内はんは意気投合した。




















 「鈴音ちゃん髪切りはりましたね」


 巻き髪好きだったんだけどな〜ゆうて俺が竹内はんのお供え用にダチから借りてきたエロ本を捲りながら残念そうに零した(うちは短髪派やなぁ)猫っ毛でふわふわしとるんが彼女の黒髪っぽくて。あれから頻繁にうちの部屋に出るようになった元ホスト・竹内はん。今では良き相談相手や。

 「聞いて下さいよ竹内はん、今日うち今月2回目のおあずけくらってもうたんですよ〜」
 〈もう襲っちまえばいいじゃん。学校でエッチとか憧れるよね〉
 「そんなことしたらうち殺されてまいますわ…」
 〈尻に敷かれてんなー安治も…〉

 ♪〜

 コーラの缶片手に2人してしんみりしとったら不意にテーブルの上の俺のケータイの着信音が鳴った。

 ディスプレイを確認すると『朝霞 月路』の文字。なんやめずらしー思いながらも嬉ゅうて通話ボタンを押すと耳にあてた。

 〈しま?〉

 「おうミチ、どした?」

 〈これからお前ん家行ってもいい?〉

 「なん、またいつもの寂しがり?」

 〈…うん。あいたくなった〉


 ぎゃーっ!

 うわーっ!

 かぅわええええええええええええええええーっ!!!!!

 (死ぬ!死ぬー!)あまりの可愛さにケータイ片手に口押さえて枕バンバン叩いたりベッドの上のたうち回りながら悶えてたら、一部始終を聞いていた竹内はんが口パクでよかったね〜いいながら微笑んでいた。余韻でぴくぴくしながら「ほ、ほな待ってるわ」ゆうて自分から電話切るともう一度枕をバンバン。

 〈ツンデレのデレが垣間見えたな…かわいい。俺だったら一発KOだわ…〉
 「今すぐ抱きしめたいですほんま…。ええ機会ですしミチに竹内はん紹介しますわ」
 〈まぁじで?何か緊張すんだけど〉
 「ただ、いい感じになってきたら出てってもらえますー?流石に見られながらヤるのは…」
 〈おうよ〉

 好み同じやさかい会わせるのちぃと不安やけど竹内はんなら大丈夫やろ。ちゅうかミチ男やっちゅーのもゆうてあるし。鈴音ちゃんのAVやらエロ本やらを全部棚とかに隠してから竹内はんと部屋を片付ける。汚いと怒るんやもん。

 数十分後。

 ぴんぽーん♪ゆうてインターホンが鳴る。母ちゃんが出てまう前に階段を駆け下りたつもりが婆ちゃんが「はぁい」ゆうてドア開けとった(予想外です)しわしわの目ハートになっとりますが…。


 「あれまぁ〜ミーちゃんやんかぁ!」
 「こんばんは。夜分遅くにすみません」
 「ええのええの!うちイケメンはんなら24時間大歓迎やから☆あっはっはっ」
 「婆ちゃん…近所迷惑やさかいちぃと静かにしてな。ミチ、上がり?」
 「ん」

 うちの母ちゃんと婆ちゃんはミチをミーちゃんゆうて呼ぶ(猫か)うちがミチ呼ぶせいなんやけど名前には一文字もかすってない。元々うちが名前読み間違えて『つきみち』ゆうたとこからミチになってん。
 …てのは置いといて、婆ちゃんの迫力に困った笑顔を浮かべていたミチを中に招いて2階の俺の部屋に移動する。いつもの家着の黒い浴衣姿がよく似合うミチ。

 部屋に入るなり甘えたモードで、「しまー」ゆうてぎゅーっと抱きついてきたのがもうかわいくて抱きかえして頭なでなで(うーあーかわええ…)

 〈あのー…〉
 「? しま何アレ」
 〈すげ、マジで俺見えんだ?〉
 「(いっけね、忘れてた…)うちの友達でな、竹内はんゆうねん」

 ムードを壊されてか、竹内はんを見るなりあからさまに嫌そうな顔をするミチ。

 「はぁ?何、除霊していいの??」
 「いや、今うちの友達って…」
 〈あはは、ほんとに小悪魔ちゃんなんだな!かわいー〉
 「…今すぐ結界作って屈服させる」
 「あかんて!」

 (この子ドSや!)額に青筋浮かべながら右手の数珠に手をかけるミチを全力でとめてなんとか落ち着かせて床に座らせる。テーブルを挟んで竹内はんと向かいあった。俺にぴったりくっついてるも機嫌悪そうに眉を寄せたミチ。かわええけど怖い。

 〈マジかわいいね、安治の彼女。和服美人ってやつ?〉
 「せやろ?和服着てなくても美人やけど」
 〈正直好みだわ(笑)〉
 「ゆうと思たわ(笑)」

 やらんで〜ゆうて竹内はんと笑い合ってたら横から異様な気配。…ミチが胸の前で両手合わせとる(まさか、)

 「観自在菩薩行人般若波羅…」
 〈ちょちょちょ、勘弁して!昇天しちゃう!〉
 「竹内はん!」

 ミチが真顔でお経唱え出すもんやから、竹内はんが壁からすり抜けて逃げていってしもうた。あちゃーってなってる俺の横でミチが腕組んでふんっとかゆうて勝ち誇った顔。思わず溜め息。

 「ミチ、めっ!やろ」
 「悪い霊気は感じねえけどムカつくんだもん、あいつ。俺はしまとふたりきりが良かったのに…」

 ぷんぷん怒りながら叱ると、拗ねたみたいにぽってりめなぴんくの唇を尖らせてぷいっとそっぽを向くミチ(きゅんっ)

 思わず抱きしめてちゅーすると自分で浴衣の三尺帯緩めながら応じてきてむらむらした。行動がいちいち素直じゃあらへんけど、色っぽくてかわいい。

 片手で帯外してやりながら耳や真っ白な首筋を舐めたりきすしたり。うなじの髪上げてそこにきすまーく付けると真似して俺の耳の下辺りにちゅっと吸い付いてきた(くすぐったい)

 「っ、もっと」

 やっぱりミチが一番やなぁー思いながら、肌蹴た浴衣の前開いてゆっくり押し倒して薄く色づいたちっこいちくびにしゃぶり付くとびくっと震えてかわいくおねだり。しかし、首元に腕をまわそうとしたミチの表情が横向くなり何故か一気に固まった。釣られて俺も横を見る。


 俺も思わず固まった。


 〈あれ、続きやんねーの?〉
 「…何してはるんですか竹内はん」
 〈え?未成年の生エッチ鑑賞〉

 横にしゃがんでじぃっと傍観しとった竹内はんが真顔で答える(何しとんねんこの幽霊)帰ったんちゃうんか。
 俺がミチに覆い被さったまま唖然としとると、ミチが無言でふらぁっと立ち上がって竹内はんを見下ろす。…額に青筋を浮かべた真顔で(怖っ)

 肌蹴た黒い浴衣から覗く白い肩。むちむち美脚の足先で竹内はんの胸を突いて押し倒すと、馬乗りになるミチコはん。〈3Pいっちゃう?〉ゆうてへらへら笑っとる竹内はん。ぷちん、とミチから何かが切れる音が聞こえた。まずい。スイッチ入ってもうた。

 (…に、逃げてー!)

 案の定、そのまま容赦なく殴りかかるマイハニー。


 「やっぱりこいつ殺す!しね!」
 〈ぎゃああぁっ!〉


 その変態もう死んどるけどな!

 今回ばかりは俺も止めない。何故ならいいところを邪魔されたから。幽霊からも血飛沫って上がるんですね☆


 (幽霊の友達ばかりは選ぶべきやと学ばせてくれておおきに、竹内はん!)







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