オカルト研究同好会 あいつらは生きる電波やと思う。 「遅いぞ、月組。集合写真出来てる」 ミチに半ば無理矢理入部させられてもうたオカ研。 「わり、きーたん」 「きーたんって呼ぶな!」 得体の知れない奴らが集まる第3多目的室のドアを開けるなり二人して顧問のきーたn…日比谷先生にまるめたプリントで軽くぶたれた(5分遅れただけなんすけどー…)すんませーんゆいながら狭くて小さい教室の真ん中に置かれたでかい四角テーブルのあいた席に適当にミチと座ると新入部員が増えたからって新たに撮りなおされた集合写真が入った封筒を先生から手渡される。 (ちゅうかあんな真面目な先公がオカ研の顧問とか…)オカ研は活動の内容が内容やから人数が少なくて常に廃部な危機なわけで。真面メガネで将来ハゲてまうやないかってくらい頭カッチカチなこの人が幽霊なんて信じとるように思えんし。噂だとミチに何か弱味を握られてるらしいけどどうなんやろ。 「これって正が撮ったヤツだろ?ちゃんと御祓いしたんすか」 「…なにそのあたかも良くないもの写ってます前提な……いや、写ってるんだけどさ」 「なんやねん写っとるんかい!見れんわ怖くて!」 「このメンツのせいで数十人写ってる程度だよ?」 「やばいわ!」 「御祓いは僕がしましたよ!ちゃんと!」 「桜が?信用なんねーなこころ、塩持ってこい塩」 「きれてたから新しく買って来たのはいいけど間違えて味塩買ってきちゃった」 大 丈 夫 な の か こ の 部 ? (味塩と塩って大分ちゃうでこころちゃん!)こころちゃんはオカ研で唯一の女子。黒髪さらさらボブとセーラー服がよぉ似合うかわいこちゃんなんやけどめっちゃ冷めとってとつきにくい。せやけどミチいわく『結構使えるやつ』らしい(どこがry) 「そんなにやばいん?」 「見てみれば?」 とりあえず心霊写真ヲタク(※自称)のたーちょんこと正がカメラセットしてガッコの中庭で撮って現像した集合写真を恐る恐る白い紙封筒からとりだして見てみると、案の定写りまくっとった。 俺ら6人を囲むように立つ白い大量の人影の靄。 びびった俺は「ぎゃあ!」ゆうて写真をテーブルに放り投げてもうて「びびりー!」とかゆうて全員に爆笑された。いや、常人の普通の反応やろ!ばか! 「去年より多いだろう?月組のせいだな」 「俺かい!」 「いや、先生と島さんが主な原因だと思いますけどね」 長い前髪を耳にかけてからこころちゃんが冷静にそうゆうとペットボトルのお茶(※ホット)をすする(無駄に落ち着いとるな…)俺が投げた写真を拾ってじぃっと見つめたミチが「これ…修正でもいれねー限り今年アルバムに載せてもらえないんじゃね?」って爆笑。何やらたーちょんが撮った(関わった)写真には普通の人が撮ったら写らんようなものが大量に写りこんでまうらしい(他の人に撮らせるのも霊的な問題でタブーなんだと)よぉわからんけどお焚き上げとかせんでええんやろか…。 ♪〜 不意に誰かのケータイの着信音が部室に響いた。すぐに着信音で俺のだって分かってポケットからケータイを取り出すとやっぱり俺ので「すまん電話」って席をたってサブディスプレイを確認。 「……誰や、これ?」 知らん番号からで思わずそう呟くと、小首を傾げたミチが席を立って俺のうしろから画面を覗きこんできた。ケータイは依然鳴り続けていてなぜかミチが「貸して」ゆうて俺のケータイをとりあげて通話ボタンを押す。 「ちょ、」 「もしもーし悪霊退治は俺らにお任せ☆心霊万事屋・月組でーす。ご依頼ですか?」 「ぶっ!おま、」 (この子何ゆうてんの?!)ふざけとるんや思ってウケて思わず吹くとケータイから少し低めな女の子の声の『はい…』って返事がきこえて今度は別の理由で吹いた。そのまま猫被りまくりの接客で依頼内容を聞き出すミチときょとんとそれを見つめる俺。 いや、なーして俺のケータイに依頼の電話がくんねん? って顔して皆の方見たらド派手なピンクの髪が眩しいさくらくん(※我が部唯一の新入生)が更に眩しい笑顔で「これじゃないっすか?」ゆうて変なチラシみたいな紙を差し出してきてその内容に目を疑った。 ―――――――――――――――― 最近肩が重くはないですか? ポルターガイスト等で困ってはいませんか? そんな霊のお悩み解決します。 □□高校 オカルト研究同好会 心霊万事屋 月組 ●お問い合わせ TEL →090-XXXX-XXXX MAIL →XXXXX XXXXXX ―――――――――――――――― 「なんやねんこりゃ!ここに書いてある番号俺のなんやけど!」 「えーだって部長が月島先輩のかいとけってゆうから…ちなみにこれこの辺の学校ぜんぶに貼られちゃってます」 ……ここでゆう部長はミチしかおらんさかい(まーたあいつは勝手に…!おしおき決定!)個人情報の漏出やー!って騒いだら「こらっ電話中!」ゆうて先生に怒られて電話しながらミチに回し蹴りされたアイタタタタ。俺立場無さすぎ! 「はい。今夜中には片付けちゃいますんで。それじゃ、」 やっと話が終わって電話を切ったミチを叱りつけようと「みーちー?」って背後から怒気全開で名前を呼んだらくるりと振り返ったミチがものごっつぅかわええ笑顔で思わずぴたりと停止(えー反則やろー) 「しまぁー月組に初依頼きた」 「…マジで?」 今夜出動すっぞ!と笑顔で死刑宣告されて軽く眩暈がした。 (…死なへん程度にがんばります!) → |