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■罪の重さ(ジャック)


なまえがセキュリティに逮捕された、と聞いて心臓が止まる思いを味わった。
嘘だ。いつもヘラヘラ笑ってるあいつが。曲がったことが嫌いで、仲間思いで、そんななまえが罪を犯すなんて。
犯したという罪の名前なんて忘れた。ただ信じられなかった。なまえがそんなことをするなんて。俺の頭の中はその言葉がぐるぐるしていた。


なまえが釈放された。久々に見たなまえの顔には以前にはなかったものがあった。くっきりとつけられた真新しいマーカー。
目の下に逆三角形を描くようにつけられたそれを見た時、胸が握り潰された気分だった。痛い、まるで自分がマーカーをつけられたように。
なまえは困ったように笑って目元のマーカーをかいた。

「ごめん、ジャック」

なまえの第一声はそれだった。何故だか凄く悲しくなって、泣きたくなった。

「謝るな…!」

「そんな言葉、聞きたくない!」

つい声が荒くなる。彼自身が犯罪を認めているようで、絶望にも似た感情が沸き上がってしまう。

「…うん、ごめん」

謝るな、と言っているのにまたなまえは謝る。本当に申し訳なさそうに顔を歪め、泣きそうなまでに切ない顔をして。
そんな顔を見ていられなくて柄にもなくなまえに抱き着いた。この時ばかりは羞恥心なんてどこかに置いてきた。胸に顔を埋め胸を握りしめた手で叩いてやる。
なまえは一瞬驚いた顔をしたあと、またすぐに顔を歪めされるがままになっていた。
とん、と俺がなまえの胸を叩く音が何度も響く。

「ジャック」

「…俺は、」

呟きに似た、掻き消されそうな声は文字通り掻き消されてしまい聞こえなかった。
顔を上げ、なまえの顔を見る。マーカーが目に痛い、痛い。
それを消し去りたくて指でなぞる。消えないマーカーにいらいらして爪を立てる。
ぴりり、と電流にも似た痛みが走った気がして気が付いたら空気が少し、生温く感じた。




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マーカー付きとジャック、というのをやりたかっただけです
犯した犯罪は仲間のために窃盗とか、冤罪とか、そんな感じで




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あきゅろす。
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