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Pocky Game!
「なあ高杉買ってきてくれた?」
「これだろ」

そう言って差し出されたのは普段より幾分か小さい箱。勿論俺が頼んだのだから驚きはしない。寧ろ高杉の方が不思議そうな顔をしていた。

「そんなんでいいのかよ?」
「うん」

受け取った箱に『限定』の文字があるのを確認して首を縦に振る。俺はこの限定もののポッキーが食べたかったのだ。何故今日なのかって。そりゃあ今日がポッキーの日だからだ。(俺はポッキー派だけど人によってはプリッツの日でもあるらしい。)
箱を開ければ見慣れた袋が見える。ただ色だけは見慣れてない色だった。江戸じゃあチョコとイチゴくらいしか売ってないから。その袋も開けて、中の本命のポッキーを取り出す。口内に入れ、歯で割ればすぐに味が広がった。

「ん、うめえ」

一口、また一口。時折ぱきん、といい音をたてて折れる。ふと顔をあげると高杉と目があった。こいつもしかしてずっと見てる気なのか。

「……高杉食えば?」
「…ああ」

食べたいなら食べたいって言えばいいのに。そんな視線で分かってあげるの俺だけだからな、なんて考えていたら高杉の手が頬に触れた。かと思えば片手で顎を固定される。

「ッ!?」

突然の事に思考が追い付かない俺を他所(よそ)に高杉は俺が唇に挟んだままのポッキーのビスケット側をくわえた。何度かぱきぱきと音がして唇が近付く。
何をされているのか、分かった時にはもう遅くて。唇がぶつかってしまった。

「んむ、ぁ…!」

ポッキーを挟んでた隙間から舌をねじこまれる。肩を押しても俺に力が入ってないのか、高杉が力をこめているのか、それとも両方なのか高杉を押し退ける事は出来なかった。隙間から唾液で溶けたビスケットが少しだけ流れ込む。どうする事も出来ずに喉奥へ流せば、高杉がくすりと笑うのが分かった。
漸く舌が抜かれ唇が離れる。

「何食ってるのお前!!!あれは俺のポッキー!!!まだそっち沢山あんだろうが!!!」
「別に減りゃあしねえだろ」
「減るの!!!俺の分無くなる!!」
「うるせえ」

再び唇を塞がれた。噛み付くような、呼吸も声も飲み込むようなキス。高杉の唇から微かに口に含んだポッキーの味がした。

唇が離れ、高杉が不敵に微笑む。その笑みに一瞬背がぞくりとした。本当に一瞬だったから恐怖か、期待かなど分からない。

「まだあんならもっとやるか?」

顎をくい、と持ち上げられ否応なしに高杉の緑色の瞳と目が合う。俺が座っている事に加え逆光で深く影が出来ているのにその瞳だけは光を帯びていた。

「やらねええええ!!!!」

思わずそういってしまったけれどこの距離じゃきっと隠せてない。あの瞳には全て見抜かれてしまうのだ。熱を持った頬も。一瞬期待に揺らいだ目も。きっと。
でもそういうのより先に、ポッキー食べさせてください。



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1時間クオリティに加え雑なタイトルですみません。タイトルの割にポッキーゲームの描写少なかったですね…。時間あったら加筆修正すると思います

  

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