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泣けない夜叉
硝煙と血の臭いが漂う戦場で、刀を握り締め動かない夜叉が居た。生きてはいる。曇天をただ見上げるだけ。戦場を駆け巡る勇ましさは無かった。夜叉であることが嘘のように思う。全てが弱々しくて触れたら消えてしまうような気さえする。立ち尽くすその夜叉は悲しんでいた。雨が夜叉の涙のように落ちた。

  

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