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冷房
季節は夏。夏といってもようやく暑くなり始めたくらいで、半袖と長袖の割合が半々といったところだ。
今日は珍しく団活のない貴重な休日だというのに俺はこのイケメンスマイルやろうとバスに揺られていた。
「……さむ」
節電が騒がれているこのご時世に似付かわしくない電気使用量だな。冷房効かせすぎ。ちょっとこれはないんじゃないか?いかん鳥肌たってきた。
「どうかされましたか?」
「ちょっとさむい」
本当はちょっとどころじゃないんだがまあ意地というか見栄というか。
「………」
キョトンとしていた古泉だったが、俺が鳥肌をたててるのを見るやいなや服を脱ぎだした。
「ちょっ!おまっ!」
落ち着け!今日のお前は明らかに重ね着をしていない。つまりそれを脱ぐのはアウトだ!
「ならズボンを脱ぎます!大丈夫です僕パンツ履いてますから!」
あたりまえだ。そしてそれは何も大丈夫じゃない。
そうこう騒いでいるうちに目的地に到着していた。 まだズボンを脱ごうとしている古泉に脱いだらこのまま帰ってやると脅しながらバスを降りる。
さっきまでとは打って変わった温度になんだかほっとしながら果たしてこいつはおれの為ならどこまでやってくれるんだろうとぼんやり心配になった。
‐‐‐‐‐
落ちってなに。
キョン君のためならなんでもできる古泉さん
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