■学磯←前/↓続き
折角のイケメンが台無しだなぁ…なんて思いながら、今は閉じられている赤くなった目元を軽く撫でる。
何か掛けるものを取って来ようとしたとき、机の上にあった磯貝の携帯が震え始めた。
電話みたいだから起こそうかと思ったけれど、画面に表示された名前を見て少し考えたあと、俺は通話ボタンを押した。
『もしもし、磯貝?一体どこに…』
「家じゃないのは確かじゃねえの」
『…前原君か?何故、君がこの電話に』
「さぁ、なんででしょう?とりあえず、磯貝は俺の横で寝てます」
『な…!?』
「…あのさ、あんま俺の親友泣かさないでくんない?」
『…君には関係ないだろう』
「いーや、あるね。あんま酷いとさ…俺が盗っちゃうから」
『おい…!』
(…嘘は言ってないよな)
何か言おうとしたのを無視して通話を切って電源を落とすと、眠っている磯貝を軽く揺すった。
「ん……あれ…俺、寝てた…?」
「おー、もう暗いし帰った方がいいぜ」
───ほら、そろそろお迎えが来るよ?
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