◆ピコリン/↓ピコ視点
よくつるんでいるレンがいいエサスポットを見付けたと言うので、同じく野良仲間の勇馬と三匹でその場所へ向かった。
そこでは確かに質のいいご飯にありつけたのだけど、最悪の問題が1つ…
「帰り道知らないの…!?」
レンも他の奴から聞いて初めて来たらしい。周りを見ても全然知らない場所で、昨日までいた街ではない。
「オレ達は野良なんだから、別に問題ないだろ?」
確かにそうだけど、僕はあの街に戻らなきゃいけない理由がある。僕と同じ白猫…だけど、とても綺麗な毛並の可愛い彼女に会いに行く日課がある。彼女も会いに来ていいって言ってくれたんだ。
「そんなのしゃこーじれーってやつだろ?」
「飼い猫様が自分達みたいな野良を本気で相手にするわけないよ」
そう言う二匹を振り払い単身で戻ることにした僕は散々さ迷って、前の街に戻れたのは一週間後。
体はいつも以上に汚れてみっともなかったけど、一秒でも早く彼女に会いたくて、あの家に急いで向かった。
この疲れもきっと、彼女の顔を見れば吹っ飛んじゃうんだろう。
レンは茶トラで、勇馬は黒猫かな
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