■◆コタ♀赤ジュリ
「赤羽、赤羽っ!見てこれ新作!可愛くない?」
「沢井がいつも使ってるところの?結構色の種類有るんだね」
「いつもそうなんだよねー…あっ!ほら、この暗めの色の赤羽に合いそう」
「沢井にはこの明るめのが合いそうかな」
「ねぇねぇ、お揃いで色違いの買おうよ!駅前のモールにこの店入ってるからさ」
「いいよ。私も香水の新作出てるから見に行こうと思ってたし」
「ぃやった!今度の休みでいいかな?」
「あぁ。じゃあ、お昼を考えて11時に中央口集合で」
「オッケー!じゃあコータロー、そういうことだから」
「くれぐれも、遅れないように」
「なんで俺も一緒に行くのが当然みたいに言ってんだよテメェら!!」
「フー…なにを寝惚けたことを」
「なによ、私達とショッピングするの嫌な訳?」
「嫌に決まってんだろうが!!誰がテメェらなんかと…!」
「おい…ちょっと待てコータロー」
「な、なんだよ?…みんなも、なんでそんな怖い顔…」
「沢井と!赤羽の!誘いを断るどころか嫌とか…お前何様だ!?」
「はぁ!?なに言ってんだよお前!?」
「二人ともうちの学校じゃトップレベルなんだぞ?そこら辺じゃ拝めないレベルの美人だぞ??その二人から買い物の誘いなんて美味しいこと、断る理由ないだろうが!」
「正しく両手に華状態じゃねぇかよ…!それとも何か?赤羽達じゃ不満だってのか!?」
「だから、こいつらのはそんな美味しいもんじゃねぇんだよ…毎回毎回人を荷物持ちに…」
「毎回!?」
「既に実現させてる…だと!?」
「お前…っ!羨まけしからん…!」
「殴らせろ!百発殴らせろ!」
「うがぁぁあぁ…!話が通じねぇ…!部長ーっ助けて下さいよ〜」
「買い物くらい付き合ってやれよ」
「あんたもですか!?」
「いや、あそこは駅前だから色んな奴いるからさ…二人は目立つから変なのに目付けられる可能性高いし、男のお前が一緒に居ればその心配はないだろ?」
「はぁ?そんなのこいつらには必要ねぇっすよ」
「あっ!酷ーいっっ!私達なんて相手にされないって言いたいわけ?」
「そうは言ってねぇだろ!赤羽が居れば心配は必要ねぇって言ってんだ」
「フー…いたいけな一女子高生に暴漢を自力で追い払えと言うのか。理解しがたい音楽性だな」
「いたいけな女子高生は自分よりデケェ男吹っ飛ばさねぇよ!!」
「もういいよ!もし変なのに捕まって連れて行かれたりしたら一生恨んでやる!」
「大丈夫だよ、沢井。万が一の時は君だけは何があっても逃してみせるから」
「何言ってんの赤羽!私は何があっても離れないからね…!」
「なんだこの茶番…」
「コータロー、部長命令。お前も付いて行け」
「はぁ!?なんすかソレ!!」
「キャーッ!部長優しい♪」
「貴方の奏でるメロディはいつだって心地いい」
+++++
赤ジュリに尻に敷かれる現状と、周りからの歪んだフィルター越しの羨望と嫉妬に当てられる可哀想なコタ
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