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番外編

「そんなに怒んなくても」
「いい加減、国光君離れをしないか!!」

海音が怒りの雷を落とすが、奏汰は何処吹く風。
奏汰が部屋に忍び込むのは何時もの事だから、いい加減、兄貴(海音さん)も慣れろ、と思いながらも、国光と雪斗は一切、口出しはしない。

「えっちぃ事してないぞ、まだ」
「する気か!!」
「ハチミツくんが、OKしたらね〜」
「「しないッ!!」」

見事なまでのハモリに、雪斗と奏汰は爆笑中。

「雪斗!!お前な…ッ」
「何処の馬の骨か判らねェ奴にくれてやるより、国光にやる方がマシだろ」
「雪斗さん!!」
「んだよ?"筆降ろし"の相手が、奏汰じゃ不満か?」
「「筆降ろし…???」」

判らない単語に、奏汰は小首を傾げ、国光は僅かに眉根を寄せる。

「筆降ろしってぇのは、脱童て「ふぎゃ!!」…い」

海音は、雷よりも早く、奏汰の耳を塞いだ。
ジタバタ、と暴れる奏汰。

「雪斗さん!!」

暴れる奏汰を余所に、耳の先を赤くして、雪斗を睨む。
大抵の人間は、国光に睨まれると竦み上がるのだが、従兄だけあって、慣れた物。

「雪斗!!挑発するな!!まだ、早すぎる!!」
「兄貴も、早かっただろ?」
「違う。お前が早かっただけだろうが」

海音と雪斗の口喧嘩勃発。

「「…(--;)」」

海音の手から逃げた奏汰と国光は、大人の口喧嘩に冷ややかな眼差しを向け、小さく溜息。

「ハチミツくん、あの2人はほっといて、ご飯食べよ」
「……そうだな」

奏汰は、国光と一緒に食事を摂り始めた。


国光の休日(部活&自主練がない時)は、奏汰と部屋の模様替えと云う名目の自宅デート。

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