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番外編

国光が棚をセッティングしている内に、奏汰はインナーの整理をしていた。

「これがこっちでぇ……」
「終わったぞ」
「ありがとー。じゃあ、入れてくね」

棚の空白に詰められていく箱や鞄達。
見られたくない下着類が入った所には、カーテンが設置されている。

「出来た」

整理が奏汰は、ほわん、と、嬉しそうに笑っていた。

フリフリフリフリ…。

実際には生えてはいないが、奏汰の臀部付近に生えたうさぎの丸い尻尾が、揺れている。
余程、嬉しいのだろう事が窺えた。

「兄上達がこぞって洋服をくれるから、整理が大変だぞ(--;)」
「奏汰が適当に着るからだろう」
「はぅΣ( ̄□ ̄;)」

痛い所を突かれた奏汰は、しょぼん、と俯いた。
何せ、洋服に無頓着な奏汰は、季節感問わず、適当に何でも着てしまうのだ。
しかも、洋服が選べない時は、下着姿で家をウロチョロ。
また、下着姿で来客に出ようとした事もあった。
そんな奏汰の行動に困った義兄達が、「アレをどうにかしてくれ」と国光に泣きつき、キツいお仕置きをして貰うのだが、それも無意味。
それ故、奏汰が迷わないように、上下セットになっている洋服を挙って、プレゼントする様になったのである。
無論、下着も、である。

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