Wonderful days
見たなッ!!
国光と奏汰の、重すぎる沈黙の中、
ピンポーン♪
インターホンのチャイムが鳴る。
ピポピポピポピポ……ピンポーン♪
「陽香めッ!!インターホン壊れるだろッ」
インターホン連打に耐えきれず、奏汰が立ち上がろうとする。
そんな中―――……。
「ふぎゃあッ」
ころん、と、その場に転ぶ。
どうやら、国光に叱られている間にしていた正座の所為で、足が痺れてしまった。
その時、制服だったのが仇となる。
転けたと同時に、ぺろん、とスカートがめくれてしまい、下着が丸見えになってしまったのである。
「「!!」」
ばふっ、と慌ててスカートの裾を抑え、顔をリンゴの様に紅く染めながら振り返る。
涙目になった奏汰と視線が交わる。
「―――……ボクのぱんつ、見たなッ」
「……不可抗力だ」
「うー……」
唇を尖らせて、国光を見る。
国光は無表情のままであったが、微かに耳の先が赤い。
「何でキミが恥ずかしがるの!!ぱんつを見られたのはボクだぞッ」
「……来客は良いのか?」
「う?」
話を反らしたかった国光は、先程から煩いぐらいに鳴り響くチャイムに、奏汰の意識を向かせた。
ピポピポピポピポ……ピンポーン♪
「煩――い!!」
奏汰の怒声が響いた。
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