Wonderful days
奏汰が逆らえない人物
怒りのオーラを未だ、身に纏う奏汰に近付く国光。
それを黙って見つめる部員達。
「それぐらいにしておけ」
「………まだ、満足してないぞ(# ̄3 ̄)」
ぱち、と、小さな火花が散った気がする。
冷ややかな空気が流れる中、口を開いた国光は一言、
「俺の云う事が聞けない、そう解釈するが……?」
と、告げた。
すると、その言葉に、ぴくり、と、奏汰が反応を示す。
「どうなるか、判っているな?」
「はぅっ!!Σ( ̄□ ̄;)」
「なら、止めるんだ。判ったな?」
「あぅう……o(T□T)o判ったorz」
あれだけ、機嫌が悪かったにも関わらず、何時もの、のほほんとした雰囲気の奏汰に戻っていた。
「手塚君様々ねぇ」
「………」
何処かしら、景吾は面白くない。
ここで再び、奏汰を問い詰める事も可能だが、再び、鎮火した火に、ガソリンを注ぐ事をする必要はない。
事情は、そこにいる右岡とレギュラー陣に聞き、明日にでも、奏汰に説明させれば良い。
無理矢理、自身を納得させる。
すると、国光の制服の裾を握り締め、トボトボ、と歩く奏汰の姿が目に留まる。
「ナシ、はない?」
不安げに見つめるその様は、飼い主に叱られた子犬その物である。
「あぁ。安心しろ」
その言葉に、ほっ、と安堵の溜息を吐く奏汰であった。
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