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いろいろお題
[遙か6]〜対角線上〜


〜対角線上〜



「じ〜〜〜↑↑↑」

「コハク、何を見ている」
「あ、有馬さん。んーとね、このお話のタイトル見てた」

「タイトル?」
「うん。”たいかくせんじょう”って、どういう意味?」

「多角形の 隣接していない ふたつの頂点を結ぶ 線だ」

「???よく分かんないよ〜???」

有馬の 辞書に載っているままの 説明では ちんぷんかんぷんな コハク。

「四角形が あるでしょう」

いつでもメモが取れるよう、常に持ち歩いている 手帳に 四角形を 描くルード。

「四角形の線が交わる部分。ここと…、ここを結んだ線が 対角線です」

左上の点と 右下の点に スーっ、と 線を引いた。

「おおー! ルードくん 分かりやす〜い!」
「おおー! なるほど〜」

「なっ!? 萩尾九段!」

ルードに 賛美を贈る人物が 増えてた。

「うむ。有馬の説明は 書物からの引用。多少知識を得ている我でも 想像は困難であった」
「ななっ!?…人に説明するのは 苦手なんだ」

「おー。苦手なのに 教えてくれて、有馬さん、ありがとう! ありがとう♪」
「あ、ああ(役に立ったと 思えていないのだが…)」

全身で感謝を表すコハクに 面食らう有馬。

「だが、ルードハーネ」
「何ですか?」

「ぬしの説明では 足りぬところがあるぞ」

「なななっ! 私の説明は完璧な筈です!」
「うんうん〜。おれ すっごく、分かったよ?」

尋ねた張本人も キョトンな状況。

けれど九段は 気になってしまったのだ。

「コハクは”対角線上”の 意味を 聞いてきた」
「そうだよー」

「だがぬしの説明では”対角線”までの 説明で”上”の 意味は コハクに届いていないのだ!!」
「おおー!!」

「そ、そんな!?」
常に完璧を目指しているルードは ガックリ肩を落とした。

「ル、ルードくん。ガッカリしないで」
「いえ…コハクにも 常に完璧を 求めているにも関わらず…私自身が いい加減では…」

「…常に完璧な人間などいない」
落ち込む ルードに 声を掛ける有馬。

「そうだよ〜。おれだって”対角線上”が 対角線の…モガモガ><」

いつの間に コハクの うしろへ回ったのか。
口走らないよう、しっかりと押さえつけて 九段はひと言。

「有馬の言う通りだ。完璧な人間などおらぬ。だが ぬしの気が済まぬのであれば、良い方法がある♪」
「それは…いったい?」

ニコニコ〜っと、九段は 満面の笑みで言い放つ^^

「完璧に出来るもので 詫びればいいのだ♪ ぬしのスイーツは いつも完璧、間違いないのだ♪♪」

ルードのおやつを 食べたい一心で いつもより饒舌な九段が そこにいた!!

(こ・この人は!!)×2
有馬とコハクも確信した。

「そ、そうか!!!」
「今日は コハクの好きな スイーツを作ってやるがよい」

「ではクッキーより 煎餅でしょうか」
「むう…おお、コハク。ふむふむ。今日は ケェキの気分なのだな♪」

しっかり 押さえつけていたのは この為…?
しょっぱい 煎餅より、甘いあま〜い ケェキが食べたいのは もちろん九段の方だ。

「おお。丁度 果物も持ってきていたのだ。これが フルーツケェキになったら(我が)嬉しいのだ」

「あ、解放してくれるの?」
用件を伝え 満足した九段は コハクを解き放した。

「そ…そうなんですか?」

怪しい…と 思いつつ、コハクに確認を取る。

「え? う〜ん…」
九段から解放されたコハクは ん〜? と、考える。

(ケェキ♪ ケェキ♪)
(コハク…空気を読んでくれ)

祈る九段と有馬。
コハクの答えは…?

「うんー♪ おれも ルードくんのケェキ 食べたいな〜」

(^^)
(おお)

祈りは通じた!

「でもでもー。ルードくん ひとりで作るの大変だから、みーんなで作って、み〜んなで食べようよ!」
「そうですね。ケェキが焼けたら 梓さんや ダリウス様達も 呼びましょう」

「お、俺も手伝うのか…? ケェキなど 作った事 ないのだが…」
「大丈夫ですよ、有馬さん。ルードくん、教えるの 上手だから」

ワイワイと、仲 睦まじい 天の八葉(候補?)達。

だけど、ひとりだけ。

ちょっと しょんぼり、天の玄武(←になる 予定だった)

(ケェキ…十人で分けたら 小さいのだTT)




∽∽∽あとがき∽∽∽

以前に考えた”探索の掛け合い もしもバージョン”が 結構 楽しかったので(^^♪
お題のテーマで 掛け合い してみました。

今回は 天の八葉。

ここまで読んで下さり、ありがとうございました!!
お題:仲良し四人組「対角線上」


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