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いろいろお題
[イルベック]〜旅する月と花紅葉・前編〜(空籠術士の後日談)


ここは イル・レネイスの とある森の中。

「ヴィーカさん。焚き木はこれで足りるでしょうか?」
「ああ・・・・・って、ああーー!?」

お鍋のシチューを かき混ぜながら、ひょいと 顔を上げて ビックリ。
クレリアは 山ほどの焚き木を 抱えていたのです。

「多すぎ 多すぎ!! あと幾日 野宿するつもりなんだい?」
「つい夢中になって…やっぱり拾いすぎですよね」
「時間が掛かると思ったら…どこまで 焚き木拾いに 行っていたんだ?」
「えーと…あの山…!」

体力バツグンのクレリア。
森の中に使えそうな 枯れ木が落ちていないと 知るや否や、ひょいひょいっと 山まで拾いに行けるんです。

「それで エトワスが ヨレヨレに…」
「ぜー…ぜー…××」

体力ちょびっとのエトワス。

クレリアをひとりで 山へ行かせられないと、ついて来たのは いいのだが…

体力が尽きて クレリアに おんぶ されていたのだ!!

「やれやれ…(やっぱり私が ついていないと…!)」


〜旅する月と花紅葉・前編〜



ヴィーカ特製の きのこシチューに お腹いっぱいな一同。

「ヴィーカさんの お料理、いつも美味しくて いっぱい食べてしまいます♪」
「ははは^^ いっぱい食べる子は 好きだよ」

そう言いながら もう少しで 食べきれる♪ な エトワスのお皿に シチューのおかわりを。

「何をする!」
少食なエトワスは シチューのおかわりを 望んでいないのです。

「キミは もう少し 食べた方がいいよ」
「もうお腹いっぱいだ!」

プンスカ怒り、食べきれないシチューは 残します。





「―― じゃあ わらわが 頂こうかのう♪」




?????
?わらわ?
?????




「パクパク♪ うむ、なかなかの美味じゃ♪♪」

美味しそうに シチュー皿を 空っぽにしていく・・・・・少年???

金色の髪、薄い橙の瞳。
ヒラヒラな 上着を羽織った 洋風な装い。

何より”あの子”を 思わせる ひょいんとした 葉っぱのクセっ毛。

「もしかして…」
「お前…」

クレリアとエトワスは確信します。

「ほほほ♪ わらわは成長したのじゃ^^」

「リューム!!?」「リュームさん!??」

クレリアや エトワスと 同じくらいに 成長した リュームだった!!

               ★

初めましてのヴィーカと 挨拶を交わし、リュームは クレリアの手を取り 跪{ひざまず}き ます。

「愛しいクレリア。貴女をお迎えに参上しました」

「えええーーー!?!?」
「なななーーー!?!?」

手のひらサイズの リュームしか 知らないふたりは 心のどこかで”小さい子の戯れ”と 半信半疑だったのでした。

「お・お前! 本気だったのか!?」
「もちろんじゃ」

クレリアの手のひらに チュっ♪ と ご挨拶。

「あわあわ〜!!」
男の子と 急接近した事のないクレリアは 戸惑うばかり。

「(ムカっ)クレリアから離れろー!」
クレリアとリュームの間に入り、距離を開けさせます。

「ははは^^ 楽しい子だねぇ」
ヴィーカは早々に 傍観者を 選択しました。

「笑い事ではない!!」

エトワスは焦ります。
このままでは クレリアを 娶られてしまう! と。

「精霊の成長には個の力と精神が必要だという」
「だから?」
「この子の気持ちを ちゃんと受け止めなければならない…と、言いたいんだよ♪」
「うむ♪ ヴィーカは 分かるヤツじゃな」

物分りのいい ヴィーカに 信頼感が生まれました。

「あわわ〜! ヴィーカさ〜ん!」
オロオロする クレリアに 優しく囁きます。

「「大丈夫…! 私に任せなさい♪」」




∽∽∽あとがき∽∽∽

みんなで(愛情を持って)エトワスを からかってみました♪

クレリアは 焚き木を抱えながら どうやってエトワスを おんぶ していたのか???

まず 焚き木を縛る用で 持ってきていた紐を おんぶ紐にして エトワスを担ぎます。
そして 両手いっぱいに 焚き木を抱えます。

月篠の中で クレリアは 怪力キャラに なってしまいましたー!

ここまで読んで下さり、ありがとうございました!!
お題:友情「からかい」

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