オフィーリア みんなは…わたしの居るこの空間…わたしの時計台を、この聖なる砂時計を《時の狭間》やら《四次元の間》…個々に呼んでいる たしかに、此処は異空間への唯一の入り口… だけど、わたしは…わたしはあの人が名付けたこの砂時計を気に入っているのだ 「オフィーリ…ア、貴女を、愛して…」 あの人は堕ちてしまった… 私が時間を戻せなかったから… 時空を渉れても、時間を戻すことが出来るのはわたし自身に、のみでした その人の、生きてきた"時間"は戻せないのです 戻す…そうすると運命が動いてしまう その人も…その人に関わった全ての人も… そんなこと…砂時計が耐えられない 世界の崩壊へ結びついてしまう 堕ちた天使…彼もまた運命に翻弄されてしまった… 抗うことなんか、赦されない…世界 わたしが彼に出会った世界… 幾つも…世界を、時代を渉っていたわたしでも、魅了された世界でした 華は咲き乱れ緑は生い茂り…楽園のようなところでした …しかし…その世界の神に会ったわたしは絶望しました この世界は…魔界の負の感情とバランスを保っているから楽園なのだ…と 魔界の民には幸せの感情が無いのでしょうか 悲しみと憎悪…心を駄目にしてしまう感情… 彼に逢ったのは その話を聞いた次の日でした 次# [戻る] |