下駄箱ラブレター
<ある日、主人公が下駄箱で手紙を発見>
「お、風見。ラブレターか?」
「冷やかさないでくださいってば。あ・・・このことナイショですよ?草壁さん」
「お、おう。(照れ屋なのか?こいつは)」
「・・・遅いね」
「あっ、風見は急な用事で放課後は寄れないと、先ほど連絡がありました」
「ふうん。・・・急用で、ね」
(委員長、どうか殺気をださないで下さい・・!)
(報告に来た他の者が、入り口で固まって動けないでおります・・っ)
じめじめした気配の淀みで、アオコが一面に発生しそうな風紀委員会室、惨状。
<次の日、雲雀が下駄箱で手紙を発見>
「・・・なにこれ」
「(見ないふり知らないふり)・・・っって、こら雲雀!何捨ててんだよ!」
「何って、いらないから。それとも、これ・・捨てるとまずいことでもあるの?」
「っく・・・いやその」
「吐かないと、咬」
「わ、わかったから、咬むなー!」
「コホン。・・えーとあれだ、昨日、折り入ってクラスメイトから相談を受けて、ね」
「へえ・・」
「雲雀って人気あるのに怖いってイメージが先行してるんだな。まあ当然だけど。
それでも告白したいという勇気溢れる稀なる乙女が、俺にアドバイスを求めてきたってわけ」
「それで・・君が入れ知恵したってわけ?」
「違うよ。俺は、ちゃんと面と向かって告白しなよって言った。
まあ99%、堅気の女の子には無理だと思ったし、あの子の人生の為には告白自体やめた方いいと説得はしたんだけど、やっぱりなあ・・」
「(それじゃ僕がカタギじゃないみたいじゃない。失礼な)僕は自分の口で伝えられない人間に興味は無い」
「うん、そう言うと思った。・・でも、まあ捨てるのは勘弁してあげてよ。可哀想だからさ」
「・・・やけに肩もつね。好みのタイプだったの?」
「いや、それはないんだけど。雲雀に振られたら、俺でもいいから付き合ってって言われたから」
「!」
「よっぽど彼氏欲しいんだなーって。しかし雲雀でも俺でもいいってどーゆー基準なんだろーね。
人類ってことしか共通点ないよ(笑)」(←私、これでも一応女だし)
・・・
・・・・・・
「・・・読むよ」
「お。やる気まんまんだね、雲雀!ファイト!」
(僕達の前に二度と顔を出せないように、完膚なきまでに叩きのめす・・・!)
グシャ
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