その涙が止まるなら、僕はなんだってするよ(ラッセ→夢主→アレルヤ)


どうしても、叶わないことがあった。


「凉さん、凉さん!お茶溢してるです!」
「え…。あちゃー…後で洗わなきゃ」


ミレイナに言われて気づく自分の行動。ショックが大きかった。

アレルヤが、マリーという女性とキスをしていたのが。


「アイオンさん、凉さんが…」
「凉、辛いのはわかるけどよ」


ロックオン以外はみんな心配していたのだ。
アレルヤが帰って来てから、「別れよう」って…話されて。


「大丈夫、仕事はちゃんとこなすから!」


でも、その言葉は数日しか持たなかった。


「栄養失調…って」
「最近食べてなかったからなぁ。…ラッセが見てくれるだろ。俺たちは持ち場に戻ったほうがいいと思うが?」
「そうね」


スメラギとイアンは、持ち場に戻って行った。


「バカだなぁ、お前は。無理しやがって」


ラッセは凉が入ったカプセルの側に座っていた。


「なぁ、凉。ずっと忘れようって思ったんだけどよ」


ラッセは凉を見つめた。


「好きなんだ、お前が」


カプセルに入って眠る凉には聞こえない。


「けど、お前はアレルヤが好きだった。…だから忘れようとした。けどな、」


ラッセは悲痛そうな顔をした。


「無理だった」


凉は治ってきたのか心地よさそうに眠っていた。


「弱さに漬け込むなんて卑怯かもしれねぇけど」


もう、君を悲しませたくないから


「アレルヤからお前を略奪する」



その涙が止まるなら、僕はなんだってするよ
(それがどんなに卑劣だとしても、お前をアレルヤから忘れさせる為なら)



end.


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