繋いだ手は温かくて

「亮…」


凉はおどおどと亮に声をかけた。


「あ?」
「長太郎くんと結婚するってマジ?」










「は?」





亮は凉の出た言葉に思考回路が停止してしまった。



(…長太郎と、俺が…結婚…?)
「いやいやいやいや!!おかしいだろ!!男同士なのによ!結婚って!」
「女子が言ってた」
「………」


亮は開いた口がふさがらなかった。


「…でマジなのかと」
「んなわけねぇって」
「……」


凉は信じてはくれなさそうだった。


「俺は、お前が好きなんだよ」
「へ?」
「だから、長太郎よりお前が好きなんだ」


一瞬固まった凉


「ごまかしだね」
「ごまかしじゃねぇって…」


亮は落胆した。
さてはて、どうしたものか…。
凉は拗ねて体操座りをしている。


「凉」
「…」
「凉」
「…」


答えはない。


「本当に、長太郎とは何も関係ねぇから」
「…本当に?」
「本当だって。俺だって…一応、男だから、よ。異性が気になるっつーか……」


今まで正気だったのに、だんだんと亮の頬は赤くなって来た。


「…っお前が、好きだ。それは、変わらねぇ」


亮は後ろから凉を抱きしめた。
そして凉と自分の指を絡ませる。




繋いだ手は温かくて



「亮、ごめんなさい」
「信じてくれてなおかつ俺と付き合ってくれるなら許す」







end.


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