始まりはここから

「入学早々すごかったね、亮、岳人、ジロー」


正門で待って居たのは三人の幼なじみ


「あ、凉」
「凉ちゃんずっと俺たちのこと見てたのー?」


岳人とジローの言葉に凉はにっこり笑った。


「そうだね。だって跡部って奴が良くも悪くも気になる奴だったんだもん」
「ふんっ」
「…で?亮は未だに認めてないの?」


凉も事の経緯は岳人から授業中に教えてもらった。


「強いのは認める」


ふてくされながら、亮はそう言った。
まだ彼は認めきれていないのだろう。
顔にはっきりと出ているので、凉はくすくすと笑った。


「な、なんだよっ!!」
「ううん。そのうち慣れてくるよ」
「そうそう!跡部のテニス面白そうだし!」
「俺もだcー!」
「お前らは単純過ぎんだよ!」


「いろいろ餌やって信頼させようって罠、俺には通じねぇ!」とぶつぶつ言っている亮とは逆に「全国目指そうぜ!」とはしゃぐ岳人とジロー。


「ふふっ。私マネージャーやりたいな!」
「「「え」」」


二人からはキラキラした目線が、ただ一人嫌そうな目線が凉に注がれる。


「ダメだダメだダメだ!お前まで跡部に引き込まれるのは俺は認めねえ!」


一生認めねえからな!と言う亮に岳人とジローはため息をついた。


「跡部なんかに利用されないわよ、バカ」
「バ…!?」
「私は、亮たちの様子とか一緒に見ていきたいの。いいでしょ?」
「…っ」


亮も言葉を失った。


「じゃあ明日、跡部に言わねぇとな」
「そうだね」
「凉ちゃんも加わったらもっと面白そうだCー!」
「あ、こら、お前ら!」


「勝手に決めんじゃ」と言いかけたが、凉に阻止された。


「うだうだ言う前に、上に目指さないと、跡部って奴に見くびられるよ、亮?亮が頂点に立てば、またテニス部のやり方は変われるんだから」
「凉…」



始まりはここから
「絶対、お前だけは跡部から守ってやるからな!」「まったく、大げさだよー亮ー」

















岳「あいつら無自覚でいちゃついてるよな。特に亮のやつ」
ジロ「俺たちお邪魔?」
岳「かもしんねぇなぁ」



終わり。


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