ひとつになれないぼくら


「なあなあ、宍戸は好きな奴居ないのかよー」


高校となれば色恋沙汰のネタが多くなる。


「居ねぇって」
「でもよ、でもよ!お前幼なじみ居るじゃん!」
「ああ!三枝木さん!お前ら仲良いよな!」
「そ、そんな関係で見たことねぇし!」


俺は顔を赤くしながら言った。


「お前ってさー、好きだから照れるのか恥ずかしいから照れるのかわかんないな」
「…ポーカーフェイスは苦手だ。ったく、てめぇらで勝手に話してろ」


俺は自分の席に向かった。
隣は凉。まだ来ていない。


「おはよ、亮!」
「おう、はよ!」



ひとつになれないぼくら
(伝えたいのに伝えられない気持ち)(他人にはわからない関係が壊れる気持ちが恐い)





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