[携帯モード] [URL送信]
17

椿「蹴破っちゃ…駄目だよね?」

唯人「いえ、後できちんと修理して下さるのなら、構いませんよ?」

龍治「唯人が望むなら、俺が直してやる」

唯人「…そうですか、なら大丈夫ですね」


と思ったら、あっさり継母から許可が下ってしまいました。


御門「ちょっ、大丈夫じゃねぇぇ!!」


思わず部屋の中からシンデレラが叫びますが、既に部屋の外は実行モードです。


雅弥「あ、じゃあ遠慮なくいかせてもらいますね」

御門「待て! 待て待て待てぇぇ!!」


本気で自室のドアを蹴破られそうになったシンデレラは、叫びながら内側から鍵を開けてそれを阻止します。

ドアの前には無表情のままでもどこかほっとしたような継姉Bと、肩をすくめるお城の使者。


椿「あ、良かった出てきた」

御門「あっ…」

雅弥「…何だ、出て来ちゃったのか。ツマンネ」

御門「お前までキャラが崩壊するような発言をするなぁぁ!!」


シンデレラの魂のツッコミは、この状況で言うべき事なんか否か。


御門「…もう駄目だ、この劇。登場人物がことごとくキャラ崩壊してる…!」


だから今更やってば(笑)


雅弥「ハイハイ凹んでるトコ申し訳ありませんが、ガラスの靴を履いてみて下さーい」

御門「申し訳ないなんて、欠片も思ってないよな?」


別次元で凹み始めたシンデレラに、容赦なく言い切ったお城の使者に、がっくりと脱力したシンデレラは言います。

…対して、お城の使者は輝かしいまでの笑顔。


雅弥「俺もさっさとお仕事を終わらせたい訳ですよ。ほら、この後にやりたい事も出来ちゃった訳だし、ね?」

椿「…?」


ね?、で顔を向けられ、緩く首を傾げる継姉B。

二人の雰囲気に、シンデレラは思いきり顔をしかめて階下を振り向きます。


御門「…何、この二人?」

鈴「とりあえず、これで現時点の本編で立っている、全てのフラグが回収出来ましたー」


とにかく詰め込まなアカンかったから、やむなくこんなページ数になってしもうたわー。


御門「…あぁ、そう」


呆れたように、気の無い返事を返すシンデレラ。

…さてさて、閑話休題。


雅弥「じゃあ、このガラスの靴を履いてみて下さい」

御門「…や、俺はいいよ…。遠慮しとく、うん」

雅弥「そういう訳にはいかないよ、これも一応お仕事だからさ」


表情を引きつらせるシンデレラでしたが、お城の使者も譲りません。

さあさあ、とガラスの靴を差し出されます。


御門「いや、俺は……だって、」

椿「…御門くんは、孝雪…王子様の事が嫌いなの?」

御門「…え…」


あくまで首を横に振るシンデレラに、ぱちぱちと瞬きした継姉Bが訊きます。

思わず、表情を固まらせるシンデレラ。


≪  ≫

17/20ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!