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御門「(クソッ…、反則だろ…!)」
ツンデレです。ツンデレラです(笑)
一回相手を意識してしまうと、躰を密着させて踊るワルツはシンデレラの胸を高鳴らせるばかりです。
孝雪「…大人しくなったね。どうしたの?」
御門「べっ、別に何でもないっ」
べっ、別に(ry …〜って事やな、分かりますー(笑)
顔を赤くしながら俯くシンデレラに、王子様はクスリと笑います。
孝雪「顔を上げてよ」
御門「…何で」
孝雪「可愛い顔、みたいから」
御門「…っ、誰がっ…!」
照れ恥じらいほんの少し涙目になる様子は可愛らしいかもしれませんが、基本的にシンデレラは美人+格好良い系の容姿ですので、念のため(笑)
まぁ、でも好きな子の事なら何でも可愛く感じるものです、きっと(笑)
孝雪「…ねぇ?」
御門「〜〜〜〜〜っ」
蕩けるような甘い声で囁く王子様。…このままうっかり18禁展開に突入しちゃいそうな程、その声はとろっとろです。
いや、この劇は健全やで!
孝雪「…ほら、こっち向いて…」
御門「…ぁっ」
シンデレラの背中に添えていた手で、するりと頬を撫でる王子様。
…だからこの話は健全! 18歳未満の良い子の腐女子も読めるお話やから、ピンクオーラは抑えて〜!
孝雪「…全く、野暮だねぇ」
御門「…ん、何?」
孝雪「何でもないよ」
…一瞬王子様のオーラがどす黒くなった気もしますが……、きっと気のせいです。
御門「ん…」
頬を撫でる王子様の手に、シンデレラはおずおずと顔を上げます。
微笑む神秘的な空色の瞳に、思わず吸い込まれてしまいそうな気持ちになります。
孝雪「…可愛いね、ホント」
御門「え? …っ、むっ…!?」
おぉっと!? まだ踊っている最中だと言うのに、王子様はシンデレラの顎を引き寄せやや乱暴に唇を重ねます。
王子様の突然の行動にシンデレラは勿論、周囲で踊っていた人々も目を丸くしますが構う知った事ではありません。
御門「んっ…む……ふぁっ…!」
孝雪「ふ…」
…えー、一応健全やし、俺も流石にヒトのフレンチキスをガン見して描写する気にはなれへんから……、まぁ察して下さい色々と(苦笑)
御門「ん…、んっ! むっ、む〜っ…!」
苦しくなってきたらしいシンデレラが王子様の胸板を叩き始める頃、王子様はやっとシンデレラを解放しました。
いつの間にかオーケストラも止み、周囲は固唾を飲んで二人を見守っています。
いやぁ…、何というか…もう。
御門「〜っ、っ…! っ…!! …ばっ、バカヤロ─────!!」
──バチッ!
みるみるうちに茹で上がったかのように真っ赤になったシンデレラ。
思わず王子様の横っ面に平手打ちをかました後、まだ0時前だというのにドレスを翻し全力で走り出します。逃走です。
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