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short
4 ※

「…ん、素直な子は好きだよ」


ちゅ、と一度瞼の際に唇が寄せられ、甘い声で囁かれる。


「素直じゃない、意地っ張りなセインも可愛いけどね」
「っ……、ぁ、ひぁっ!」


甘ったるいヘンリーの囁きに息を呑んだ刹那、するりと入り込んできた手がもどかしい刺激に反応していた下肢に触れた。

ビクリと背がしなり、押し付けられた書架の感触が此処が何処かを思い出させた。

こんな場所で。そう思っても、待ち望んだ直接的な刺激に震える躰は抑えきれない。


「はっ…ふ、ぅん…」


それでも何とか自分の口元を抑えている手は、ゆるゆるとセインの自身を弄び、悪戯な刺激を与えて震えるセインを追い詰めていく。


「ゃっ、あ、…ヘンリーっ…」
「…濡れてるね。可愛いよ」


くちゅ、と静かな書架に響く淫らな水音。

決定的な刺激を求めてもどかしく揺れる細い腰に、ヘンリーの喉が獣のように鳴った。


「やっ、…こんなトコロで、ぁ、イッちゃったら…ぁ」
「大丈夫。服汚しちゃっても、私が寮まで連れ帰ってあげるから」


だから安心して、出してもイイよ?

囁くように小さく笑い、ヘンリーは手で扱いていたセインの先端に、軽く爪を立てた。


「――あっ……ッ!!」


かろうじて呑み込んで、押し殺した嬌声。

けれども敏感な箇所への急激な刺激には耐えきれず、ヘンリーの手の中で欲は弾けた。

解放の余韻で震えるセインに、ヘンリーは濡れた手のひらを見せ付けるようにしながらクスクスと笑う。


「…いっぱい出したね…。最近試験期間で、ちょっとご無沙汰だったからかな?」
「っ…、ばか、そんな事、言わないでっ……」
「……ん。私も、溜まってるのかな。こんな場所で、我慢出来なくなるって事は」


ぽつりと呟かれた声に逸らしていた視線を戻すと、また近付いてきた唇に瞼を閉じる。


「ん……ふぁ」
「……セイン」


吐息のような声で囁かれる名前に薄く瞼を開けば、此方を見下ろすウルトラマリンと視線がかち合う。


「…いい?」
「……、ダメって言っても、するんでしょ」


穏やかで優しそうなのは、容姿と表面的な物腰だけ。その実彼は誰よりも強情で強引な男であると、セインはそう長くなくとも濃い付き合いの間に学んでいる。

強請るようなその眼差しにふ、と息を吐くと、セインは自分からヘンリーの首裏に腕を回して口付けた。


「……こんな場所だから……、ちゃんと手加減はしてね?」
「…ん、努力はするよ」


ちゅ、と信頼の置けなそうな応えと共に小さなリップ音。


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あきゅろす。
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