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書きかけ放置文まとめ
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いっそ清々しいまでの態度にギャーギャーと騒ぎ出す百合を周りの役員たちが宥めている端で、空瀬はさくっと机の上の書類を片付けた。

ドアの外で待つ星那に、にこりと微笑みかける。


「お待たせ、それじゃあ帰ろうか。迎えに来てくれてありがとうね」
「あぁ」


そのまま踵を返そうとした二人に、一際大きく耳障りな百合の声がかかる。


「あっ、ちょっ、俺を無視するなよ! お前誰なんだよっ!?」
「………、羽生星那」
「あっ?」
「俺が誰か、だろ? じゃ」


軽く顔だけで振り返り、ぐしゃぐしゃとマリモのような頭をした百合を一瞥してそれだけ言う。


「星那、行くよ」
「あぁ」


隣の空瀬に促され、星那は直ぐに百合から視線を逸らして歩いて行った。

二人分の足音が遠ざかるのをぽかんと見送る百合に、役員たちが声をかける。


「…何か、世良会長のコイビト?みたいだよ。ちょうど会長の仕事が終わる頃に、いつも迎えに来るんだよねー」
「来る時は気配も足音もしないのに、何故かいつも会長は彼が来たタイミングでドアを開けるんですよね」
「……不思議」


当たり前のように互いの存在を察しているように見える空瀬と星那に、彼らが何なのかを知らない役員たちは首を傾げる。

…血と純潔の契約により<伴侶>として繋がっている彼らが互いの気配を探る事など、雑作もない。


「まぁでも、あの人たちホントラブラブだよねー」
「…百合、そんな事よりお茶の続きをしましょう?」
「……お菓子、まだある」
「…………」


役員たちが話しかけるも、百合はまだ二人の消えて行ったドアの先を見つめたままだった。






「…何、あのもしゃっとしたの?」
「さぁ? 他の人たちが連れて来ただけだから、自分は知らないよ」
「あっ、そう」


二人並んで廊下を歩きながら、星那と空瀬は大した興味もなさそうに言う。

星那もあまり他人には頓着しない性格なので、変わった転校生についての会話はそこで終了する。


「夕飯食べる?」
「星那が食べたいなら、付き合うよ」
「んー、どうしようかなぁ…」


純魔族の空瀬にとって、人間風の食事は取らなくても別に平気なものだ。

一方半分は人間である星那も、人間のように毎日食事を取らなくてはいけない訳ではない。

取っても取らなくてもいいおやつを決めるような感覚で、星那は夕飯のメニューを考える。


「…んー、やっぱ今日はいいや。部屋戻ろう、空瀬」
「うん。……自分は夕飯より、星那の方がいいな」
「ばーか」


言いながら伴侶の手をとって、星那は甘く笑う。

人気のない廊下の角を曲がれば、二人の姿は幻のように掻き消えていた。















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空瀬と星那は、平和にラブラブ夫婦をやっていますw 王道とか知らない(笑)

星那は元々かなりの美人なので、空瀬と付き合ってても親衛隊云々に特に何も言われず。一部文句を言う連中も、チャームで黙らせてます(笑)


アンチ王道編にオチを付けると、作風が残虐にクラスチェンジするので、続くかどうかは未定です(^^;) これで終わった方が平和w


11/8/9

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