蜂蜜砂糖 log
俺と八雲さんの月夜 B ※
促されるまま、彼の腕の中。俺の唾液で濡れた白い指が、つぷと胎内に挿し込まれる。
「…ふ…ぁ」
二本の指を一気に受け入れても、“痛く”なんてないガラクタな俺の躰。
だからいきなり挿入れたって俺は別に構わないのに、八雲さんはキチンと手順を踏んでくれる。
「…いきなりシたら、“痛く”はないとしても裂けちゃうでしょ?」
「…ぁ…俺、今…?」
「考えてる事、顔に出てた」
クスと笑いながら、八雲さんはくちくちと指を中程まで埋めながら動かす。
孔を広げられる感覚に微かに息を吐いていると、奥まで伸びてきた爪先がグリッと俺の弱い箇所を刺激した。
「んぁぁ…っ!!」
「きもちい…?」
「あっ、ぁ、いっ…ぁぁ…!」
そのままグリグリと指先を押し当てられ、俺は女みたいに甘ったるく啼いた。…別にワザとって訳じゃない。
攻められて“快感”だけを拾う俺は、どうやらこんな事に関しての感度がすこぶるイイらしい。
気持ちが良すぎておかしくなりそうで、俺は必死に八雲さんの腕にしがみつく。
「あっ…ゃ、は、ぁん…!」
「…先にイッてもいいよ?」
「ゃ…だ、だめぇ…!」
八雲さんが囁いたけど、俺はばたばたと首を横に振る。
…俺ばかり気持ち良くなってちゃ、駄目。八雲さんにも気持ち良くなって貰わなきゃ。
「…は、やく…挿入れて…」
「…まだ早いよ」
「いいから…ぁ」
一人でイクなんて絶対に駄目。
早く彼にもヨくなって貰おうと羞恥を捨てて強請ると、八雲さんは小さく笑った。
「…じゃあ、綺はこっち」
「ぅ…え?」
俺の腰を軽く掴んだ八雲さんは、ひょいと体勢を入れ替えて俺を彼の上に乗せる。
彼のお腹の上に下ろされた俺は、体勢上此方を見上げている八雲さんを見返した。
「え…と?」
「今日は、甘えさせてくれるんでしょ?」
「…つまり、俺が動けと?」
「うん」
そんな、笑顔で頷かないで下さい。
…何度かこの人と躰を重ねてはいるけれど、この体位は初めてなので、少し戸惑う。
けれどこれが八雲さんの望みならと覚悟を決めて、俺はゆっくりと彼の上に腰を落とした。
「…あ…うぁ…」
痛みは感じないものの、俺にとっても流石に挿入の瞬間はそれなりにキツい。この押し広げられる事の圧迫感は、幾度行為を重ねても慣れる事は出来ないだろう。
それでも息を吐きながらゆっくりと腰を下ろして行き、やがて全てを収めきると一度深く呼吸した。
…自分の体重も相まって、いつもより深く繋がっている感じがする。
【蜂蜜砂糖 じゅうはち】 10/5/13
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