Dolce 9 ※
「まだ足りない……。もっと味わわせろ、雪羽」
「…あっ…」
耳元で囁く。抱き締めた躰が、月代を呑み込んだ熱い媚肉が、応えるようにひくんと震えた。
見開いた玻璃の瞳の際、瞼の下の緩く膨らんだ涙袋を軽く甘噛みし、張り詰めた雪羽の根元を押さえたまま奥を貪る動きを再開する。
「やっ、あ！ ひっ、や、あぁっ……！」
「…雪羽」
「ふあっ、あっ…！」
「奥が震えている。……可愛い、雪羽」
解放されない快楽を溜め込んで、ビクビクと震える奥の感触にうっとりと息を吐き出す。
涙に濡れた玻璃の瞳は、激しい揺さぶりによって既にはっきりと焦点の定まってない状態だが、時折月代の夜色と視線を合わせようと必死になっている仕草が見受けられる。
どこまでも健気で愛らしい恋人の汗に濡れた額に、月代は腰の動きとは裏腹な優しい口付けを贈った。
「あ、ひっ……ゃ、つきしろ…っ」
「雪羽。…俺の、雪羽」
独占欲にまみれた囁きを、快楽でぐちゃぐちゃになっているであろう相手に吹き込む。
ゆらゆらと揺れる玻璃の瞳が、必死に此方を見上げようとしているのを見、唇を吊り上げる。
「…そろそろ、イクぞ」
吐息に近い囁きと共に、容赦なく最奥を穿つ。
玻璃の瞳が大きく見開かれ、開きっ放しの緋色の唇からは一際疳高い嬌声が漏れた。
「あっ！ …や、ぁっ、はっ…あ、や、あぁぁぁぁぁっ！！！」
ビクビクと雪羽が震えると共に、根元を押さえ付けていた指を放す。
熱い迸りが自分の腹の上に散った感触を感じながら、自らも熱く震える雪羽の胎内へと精を注ぎ込む。
「ふ……ぁ…」
奥に注ぎ込まれる感触に、微かな声を漏らす雪羽に小さく笑う。
そのまま甘ったるいため息を吐いた唇に、掬い上げるような口付けを施した。
「んっ……ふ、ぅ」
「ん……っ」
絶頂の余韻を口付けた箇所から分け合うように、乱れた黒髪を優しく掻き上げながら熱い唇を貪る。
月代の膝の上に崩れた雪羽は、その背に緩く爪を立てながら口付けに応えた。
弛緩した躰から絶頂の余韻が治まるまで、存分に雪羽の甘い唇を味わった月代は、ゆっくりと唇を離した。
「ふ……ぁ」
「……雪羽」
「……ん、月代」
真っ直ぐに月代の瞳を見つめ、その後甘えるように上気した頬を摺り合わせる。
その毛先を弾くように後頭部を撫でながら、月代は囁いた。
「……ご馳走さま」
「…もっ、……ばか」
軽く俯いて頬を赤くする恋人は、どんな甘味すら叶わない至上の甘露だ。
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月雪による夫婦甘えろでしたｗｗ 旦那にとっては嫁が何よりのご馳走だよ！(笑)
くっ付いた後の話なので、雪羽が割と積極的だったり甘えただったり(これはいつもか)しますｗ 月代はあまり変わらず、通常運転ですｗｗ
プリンは後程夫婦が美味しく頂きました(笑)
12/11/11
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