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コンシェルジュの憂鬱。
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「ふ、いや予定はキャンセルしちゃったよ。斉賀くんの笑顔に見入ってしまってね。」

「〜〜っ」

これ以上にない程、顔が赤くなった。藤堂様はそれを見てクスクス笑ったが、苛めすぎたと思ったのかあっさり引いてくれた。



「それじゃあ、俺はマンションに戻るよ。明日は出勤するんだろう?」

「…はい。シャツは新しい物を届けさせて頂きます。」

「クリーニングでいいよ。来週中ならいつでも。」

そう言うと、車に乗り込む。

「畏まりました。本当にありがとうございます。」


私の言葉にっこりと笑って、爆弾を落として帰っていった。



――「斉賀くんのは綺麗なピンクで可愛いね。」






子供達の所に戻ると、大分時間が経っていたからか、みんな川からは上がっていた。
どこに行ってたんだとかなり不満が上がったが、仕事関係だと言うと我慢してくれた。いい子達だ。


あのあと、顔の熱を冷まして行ったからさらに時間も経っていただろう。


…ピンクって!可愛いって!いやいや何が!?どこが!?考えるな!考えるな明人!!


取り敢えず、もう時間も遅いということで施設に帰宅する。

車の中でもみんなはしゃいで、施設に帰るとネジが切れたように眠ってしまった。


その後私は帰宅したが、今日の藤堂様やこれからどんな顔で会えばいいのか考えると、眠れない。

私が表情を崩した事で、興味を失ったりしただろうか?
私の態度で気持ちがバレたりしてないだろうか?

悶々と考えていたが、埒があかないと、仕方なくいつもしている勉強をして、朝まで過ごした。




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