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ありがとうございましたーという声を背に受け、ジャンプを片手にコンビニを出た。そのままさっさと帰って買いたてのジャンプを読み耽る予定だった、が。
「げ」
パタパタと地面を叩く雨の音。来る時は降っていなかったのに。お陰で傘は持っていない。
普段ならば濡れて帰ってもいいのだが、ジャンプがあるのでそうはいかない。どうしたものか。

「あれ?旦那?」
暫く雨を眺めながら突っ立っていると、聞き覚えのある声。
「沖田くん。…おっ、いい物持ってんじゃん」
傘をさしながら立っている沖田くん。その傘に目線を向ける。
「何でィ、傘忘れたんですかィ?」
「来る時は降ってなかったんだよ。」
言いながら、無理矢理傘の中に入った。ジャンプを内側に入れて保護する事も忘れずに。
「仕方ねーなぁ。代わりに今度土方の抹殺手伝ってくだせぇよ。」
「土方くんも災難だねぇ」
全く人事のように言った。まあ、実際人事だしな。
そんな物騒な話をしながら、二人で肩を並べて歩いた。
…たまには雨も悪くないかもしれないな。










相合い傘













第二期拍手御礼文
2009.5.22〜7.18



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